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 「キシリアさんの意味深な言葉も気になるけど、私に相談もなく芸能事務所に入っちゃうなんてなぁ~」


学校帰りにイオリ模型店にみんなでいつものように集まり、チナがつまらなそうに呟いた。


「あ、でもあれは無理やり仕方にゃくにゃ~汗チナにゃんに相談する余裕なんて無かったにゃよ~ ごめんにゃ~(´;ω;`)


「チナちゃんも誘おうと思ったんだけど、後でセイに聞いたら美術部やお店のお手伝いとかあるって言われて。私の方からもごめんね~m(。≧Д≦。)mスマーン!!」


「わわっ!!そんな誤らないでくださいーアタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタ 私も部活で、ユリアちゃんのガンプラバトルのお手伝い出来なかったんですし~」


スピカにも謝られて、チナはビックリしてしまった。でも気にかけてもらえて、嬉しい気持ちもあるw


「おや、ユリアちゃんの使うガンプラが決まったようだね。ん?これでは空中戦を行うのが大変ではないかな?」


ラルさんがユリアのビルドバーニングガンダムに、自分のグフR35に付けてある専用バックパックを取り付けた。



「にゃお!!これにゃら、リエしゃんやルリにゃんとガンプラバトルの練習する時、迷惑かけないで済みそうにゃ~!! ラルしゃん、ありがとですにゃー(*´・ω・`)


「格闘戦の時にもそれほど邪魔にはならんと思うから、これでみんなと練習するといい。ところで、今日は練習は無いのかな?」


「にゃ!!学校終わったら、直ぐに来なさいって言われてたんにゃ((゚m゚;)」


ユリアはそう言い残すと、イオリ模型店を後にした。


急いで走ったからか、駅ではリエしゃんとルリにゃんが電車を待っている。


「リエしゃん、ルリにゃーん!!二人とも遅刻にゃかー?」


「あれ?ユリアちゃん、まだ余裕あるよ。時間とか聞かずに帰っちゃったかな?」


「にゃにゃ??まだ時間に余裕あるにゃか~(-。-;)副店長さんに怒られたらどうしようって、かなり焦ったにゃ」


「今日はデビュー・シングルの、ジャケットと販促用のピンナップの撮影があるんだって。プロデューサーさんが戻るのが遅いから、今日は余裕を持って来ていいって言われたの」


遅刻でないと分かってホッとしたユリアは、みんなと一緒に電車に乗り込んだ。 



 「あの3人でユニットを組ませるより、ユリアさんとルリさんのユニットの方が良かったでしょうか?『ユリルリちゃんず』とか、ファンの方からも愛着が湧きそうでしたが」


「あなたが推した2人でのユニットは売り込みやすいけど、あの子達2人では、気持ちの上でのバランスが悪いのよ。そこら辺は店長ちゃんが、目ざとく見抜いてたけどね」


「そこはなんか分かる気がするんですが、ダンスの技量はリエさんだけ劣っている感じが・・・」


昨日録画されていた研究生のダンスの練習風景を観ながら、プロデューサーはため息を付いた。それを見ていた店長ちゃんは、プロデューサーの頭をコツンと叩いた。


「ま、そんなのどうにかなるって!!プロデューサーちゃんは心配性過ぎだよー。それよりあの子達のコス衣装届いてる?」


「ど、どうにかなるって言われても(´・ω・`;) あ、デビュー・シングルで着る衣装は届いてますよ。コスでは無いですが(笑)」


店長ちゃんはプロデューサーの心配事など気にもせず、彼女らが着る衣装の事に興味津々だった。


「デザイナーの豆さんに発注しましたから、文句ない出来栄えですよ」


と言うのを聞く前に、店長ちゃんはゴソゴソと衣装を取り出した。更にユリア用のを着替えに入っている。


「わわっ!!ここでいきなり着替えないでくださいよね。自分はこう見えても男なんですから」


「え?なんで??私達の着替えなんて、見慣れてるでしょ~?」


「そういうデリカシーのないとこが嫌なんです!!副店長、何とか言ってくださいよ~」


このやり取りはエンドレスで続きそうなので、副店長は黙って仕事に打ち込んでる。


「おはよーございます!!」


「おはよーございにゃーす!!」


リエしゃんと、ルリにゃんと、ユリアが元気よく事務所に入って来ると、デビュー用の衣装に着替えた店長ちゃんがニコニコ笑っていた。


3人共店長ちゃんの着ている衣装に興味津々で、色々質問したり触ってみたり、遠目で眺めたりしている。


「はいはい、いい加減その辺にしておいて(汗) 3人共直ぐに衣装に着替えて、カメラマンさんのところに集まって下さいね!!」


「はーい!!」


店長ちゃんも一緒に、元気よく返事をした。


「あなたという人は・・・ 一緒に行って着替えとメイクの手伝いをして来て下さい!!」


店長ちゃんはヤバいと思ったのか、他の子の衣装を持って、着替え室に3人を連れて行った。


「店長にゃん、プロデューサーしゃん怒ってたニャよ~。なんか悪いコトしたにゃか~??」


「いいのいいの、毎度の事だからww あ、私の着てるのユリアちゃんのコスなのよ~。なかなか動きやすいし、回転やジャンプした時とかに、この後ろのリボンのトコが可愛く動いて見えそうだし(°∀°)b 」


店長ちゃんは器用に彼女らのメイクを整えると、衣装の着方を教える。




「うんうん!!スゴく可愛いよーくまルリちゃんの表情もいい感じだしー( ´艸`)」


「ええ!?私、何かおかしいトコありますか(´・ω・`;)


「全然大丈夫(≧ω≦ )V 撮影、頑張って来てね!!そうそう、みんなのユニット名はTrÌ-Catti(トライカッティー)に決まったからねー」


「トライカッティーって、どういう意味にゃ??」


「ラテン語で、トライが3、カッティーが猫なの。だから3人の猫かな(*´ω`*)」


3人共なんか分かったような分からないような感あったのだが、カメラマンさんを待たせると悪いので、急いでAスタジオに向かって走りだした。



キャラクターデザイン、豆さん


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つづくー!!



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