その7へ→☆
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「はい!イオリ模型店・・・ あ、セイ!チナちゃんならもう来てるわよ~。え?そうそう、ユリアちゃんも一緒に・・・ はい、はい、替わるわね。チナちゃん、セイから」
リン子さんから受話器を受け取ったチナは、少し不安気に受け答えした。
「はい、チナです・・・」
(あ、委員長! 実は今、ギレン先輩の科学部に来てるんだけど、落ち着いて聞いて欲しいんだ)
「え?それってどういう?」
(委員長とユリアちゃんにも招待の連絡が来てたんだけど、感情的になる結果になるのが不安で、今日のところは僕とレイジで来てるんだ)
「うん・・・」
(今ね、ギレン先輩から、バトルの詳細を聞いてる。でも僕は、返事は検討してからという事にしようと思ってるんだ。レイジは受けろって言うんだけど)
「それで、どうなったの?ユリアちゃんはどうなるの?」
(ギレン先輩の出した条件は、対戦は2人対3人のチーム戦。チナちゃんとユリアちゃんは絶対参加。僕達世界戦出場者のファイターとしての選定は認めない。ビルダーとしての参加は認めるって。対戦相手はキシリアさんとマ・クベ君。ハンデは、ギレン先輩側は2人ということと、世界大会出場者がいないことの2点。出場用のガンプラに掛かる費用は、科学部の部費から出すって)
「負けたらどうなるの?それが一番聞きたい」
(それは僕が科学部に入部することと、レイジがファイターとして科学部に全面協力すること)
「それって!!イオリ君とレイジ君が、科学部に従わさせられるってことじゃない!!そんなのダメよ。イオリ君の夢を台無しにされちゃう」
(ちょ、レイジ、あ・・・)
(おい、チナ!いきなり情けない事言ってんじゃねえよ。お前らがされたこと、みんな聞いたよ。こんな奴等の言いなりになることはねえ!お前らには俺とセイがいるんだ。負ける心配するより、勝つこと考えろ!!)
(ったく、レイジは!!あ、委員長ごめんね。レイジはさっきからこの調子で・・・)
「ううん、大丈夫。それより私達もそっちに行ってもいい?やっぱり直に会わないと納得出来ないから」
(委員長・・・)
「心配しないで。確かにいきなり行ってたら感情的になってたかもしれないけど、事情を聞いて落ち着いたから」
(うん、分かった。それじゃあ、科学部の部室で待ってるね)
「それじゃ、後で・・・」
ガチャっと受話器を切ると、チナは深呼吸した。
「ユリアちゃん、これから科学部の部室に行くわよ!もう、まだどら焼き食べてるし~」
「パクパク、にゃ?ユリアの出番来たにゃか?」
みんなが深刻になってる中、ユリアは最後のどら焼きをパクパク食べていた。
「さあ!!行くわよー!!」
「え?スピカさんも行くんですか?」
「当たり前でしょう?こんなに面白そう・・・いや大変そうな事、黙ってられないじゃない」
スピカの魂胆を苦笑いしつつも、チナは3人で私立聖鳳学園へ向かった。
つづくー!!
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キャラクター情報
イオリ・リン子 セイのお母さんで、「イオリ模型店」の経営をイオリ・タカシから任されている。声がガンダムSEEDの、マリュー・ラミアスに激似(*≧m≦*)ププッ
挿絵が無いのが寂しいのですが、挿絵とか描けません((゚m゚;) 読んでて「こんなんどう?」というのを描いてくれる方がおりましたら、是非是非描いて下さいねー
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