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「はい!イオリ模型店・・・ あ、セイ!チナちゃんならもう来てるわよ~。え?そうそう、ユリアちゃんも一緒に・・・ はい、はい、替わるわね。チナちゃん、セイから」


リン子さんから受話器を受け取ったチナは、少し不安気に受け答えした。


「はい、チナです・・・」


(あ、委員長! 実は今、ギレン先輩の科学部に来てるんだけど、落ち着いて聞いて欲しいんだ)


「え?それってどういう?」


(委員長とユリアちゃんにも招待の連絡が来てたんだけど、感情的になる結果になるのが不安で、今日のところは僕とレイジで来てるんだ)


「うん・・・」


(今ね、ギレン先輩から、バトルの詳細を聞いてる。でも僕は、返事は検討してからという事にしようと思ってるんだ。レイジは受けろって言うんだけど)


「それで、どうなったの?ユリアちゃんはどうなるの?」


(ギレン先輩の出した条件は、対戦は2人対3人のチーム戦。チナちゃんとユリアちゃんは絶対参加。僕達世界戦出場者のファイターとしての選定は認めない。ビルダーとしての参加は認めるって。対戦相手はキシリアさんとマ・クベ君。ハンデは、ギレン先輩側は2人ということと、世界大会出場者がいないことの2点。出場用のガンプラに掛かる費用は、科学部の部費から出すって)


「負けたらどうなるの?それが一番聞きたい」


(それは僕が科学部に入部することと、レイジがファイターとして科学部に全面協力すること)


「それって!!イオリ君とレイジ君が、科学部に従わさせられるってことじゃない!!そんなのダメよ。イオリ君の夢を台無しにされちゃう」


(ちょ、レイジ、あ・・・)


(おい、チナ!いきなり情けない事言ってんじゃねえよ。お前らがされたこと、みんな聞いたよ。こんな奴等の言いなりになることはねえ!お前らには俺とセイがいるんだ。負ける心配するより、勝つこと考えろ!!)


(ったく、レイジは!!あ、委員長ごめんね。レイジはさっきからこの調子で・・・)


「ううん、大丈夫。それより私達もそっちに行ってもいい?やっぱり直に会わないと納得出来ないから」


(委員長・・・)


「心配しないで。確かにいきなり行ってたら感情的になってたかもしれないけど、事情を聞いて落ち着いたから」


(うん、分かった。それじゃあ、科学部の部室で待ってるね)


「それじゃ、後で・・・」


ガチャっと受話器を切ると、チナは深呼吸した。


「ユリアちゃん、これから科学部の部室に行くわよ!もう、まだどら焼き食べてるし~」


「パクパク、にゃ?ユリアの出番来たにゃか?」


みんなが深刻になってる中、ユリアは最後のどら焼きをパクパク食べていた。


「さあ!!行くわよー!!」


「え?スピカさんも行くんですか?」


「当たり前でしょう?こんなに面白そう・・・いや大変そうな事、黙ってられないじゃない」


スピカの魂胆を苦笑いしつつも、チナは3人で私立聖鳳学園へ向かった。



つづくー!!


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キャラクター情報



イオリ・リン子 セイのお母さんで、「イオリ模型店」の経営をイオリ・タカシから任されている。声がガンダムSEEDの、マリュー・ラミアスに激似(*≧m≦*)ププッ  



挿絵が無いのが寂しいのですが、挿絵とか描けません((゚m゚;) 読んでて「こんなんどう?」というのを描いてくれる方がおりましたら、是非是非描いて下さいねー(*´・ω・`)


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