難病の言葉に絶望した娘が私に呟いた

「母さんの娘に生まれて来て」
「良かった」
「ありがとう母さん」

変わり果てた顔に大粒の涙が止めどなく頬を伝い

怯える娘を抱き締めながらその夜から眠らせる事にしました。

毎晩娘が眠りに着くまで
二人で色々な話をしました。

ある夜

「もぅ母さんに話したい事ない?」
「これから病気治すねんから!」
「心の中に悩みがあったらあかんよ」
「辛かった事!嫌やった事も全部はなしてしもて、すっきりせんかったら
辛くなるかも知れん治療に専念でけへんで!」
「悩みあるんやったら、全部母さんが聞いたるからなぁ!」

頷いた娘がいきなり・・・

「母さんごめんなぁ…」
「ずっと隠してた事があるねん」
「誰にも秘密にしてって言われてたから…」
「でもこれからみんなに迷惑かけてしまうから話すなぁ…」
「お金も一杯かかるし・・・」
「うちずっとあ○さに会う度にお金貸してって言われててん…」
「ほんで?貸したん?いくら貸したん?」
「もぅ解らんぐらいやねん!」
「ん?意味が解らんで?」
「解らんぐらい?って」

娘は、数年前から会う度に・・・

「たばこ買って来て!」
「お金無いから2~3千円貸して」
「もぅすぐ誕生日やから!」
「もぅすぐ子供の誕生日やからプレゼント買ったげてや!」

と数々の要求をされていた様です。

しかしながら1円のお金も返された事が無いと話してくれました。

最後に娘が最後に付け足した言葉

「最初は、うちの事を大切に思ってくれてると思ってたから」
「早くに結婚二人の子供も居てるのに、旦那さんに捨てられたみたいで可哀想に思ってん」

娘は、相手のストレスの標的に成っていたと知り

翌日相手の母親にこの話しましが・・・

最初の言葉
「何て言ったらいいか・・・」
「お金の事は、いつも厳しくしてきたのに・・・」
「お金無いはずやのにおかしいと思ったわぁ」

「仕事が終わったら遅くなりますが電話します。」

数時間後

「娘に聞いたら・・・借りたけど次に会った時に返したと言ってます。」

と責任転換・・・

あとの言葉は、書く必要なく

カエルの子は、カエル
この親にして、この子あり

言い様の無い怒りが混み上がり眠れる夜を過ごしました。

後日友人に相談しましたが

「その娘やっぱり母親とそっくりやなぁ~」
「だって以前一緒に仕事仲やけど・・・似た事があって縁切りしたからねぇ!」
「常に自分が悲劇のヒロインになりたがり・・・人の物を欲しがり、ひつこくねだる!」

「その内回りから相手されなくなったら、私は、被害者と罵る」

「知れば知るだけ頭に血が上がるだけやから相手しない」

そう私に話してくれました。

娘は、人に対する不信感をつのらせ
家族以外の全てを拒み、人見知りの子供の様に目を合わせなくなりました。















Android携帯からの投稿
自宅療養1ヶ月の診断を娘の働く病院に届け数日間娘の様子を見ていたが変わらず

一週間後また心療内科へ足を運んだ

変わらぬ様子に甲状腺の疑いが生まれ
採血そして検査待ち

一週間後

甲状腺の疑いは、晴れましたが
先生の言葉から・・・
ホルモン異常がありえない値に成ってることを告げられ
専門医のある病院へ再検査に行く様に紹介状が渡されました。

翌週専門医の女医先生に診察して頂き
採血・尿検査即日ホルモン異常発覚

そして日をあけて内診・更に24時間の畜尿検査・・・
全てが異常を示したと連絡があり

後日再診・・・わずか数日で女医先生の口から告げられた言葉

「クッシング症候群の疑いがあります。その病名は、難病です。」
そして・・・告げられた合併症の数々
放置すれば・・・敗血症・心不全・死

そしてこれまでの娘を知らない先生に1年前の娘のプリクラを見せたところ

驚いた先生は・・・
経った1年で人は、ここまで変わらない・・・
全くの別人ですね!

その時の娘は、過食で10kg以上太り
顔は、ニキビまみれでパンパンに腫れ
体は、浮腫
二の腕・胸・お腹・腰回り・脹ら脛には、妊娠線の様な裂けがありました。

「大学病院へ紹介状を書きます」
そしてその場で大学病院へ診察予約の手配をしてくださいました。

予約までの間お薬を取り寄せますので明日の午後薬を取りに来る様にと・・・

翌日渡された二種類の薬

ホルモンを下げる薬と骨の薬

6時間おきに骨の薬を飲み

食後にホルモンを下げる薬を足して
娘に飲ませました。

翌週CT腹部検査・採血


娘を車に乗せ心療内科に向かう

ぐったりと横になったままの娘

車中娘の事で頭が混乱・・・
そんなに仕事が嫌になったの?
誰が娘を苦しめてるの?
・・・?

数分後心療内科に到着

1時間待ちようやく娘の名前を呼ばれ心療が始まりました。

娘:少し落ち着いた様子で辺りを見回してる

先生からの一言「どうしたの?」

娘:大粒の涙と共に話し出した

今体に起きてる事・・・
仕事場での事・・・
友達から紹介された人の事など

振り返れば最近の娘の様子がおかしかった・・・
いつも笑顔で活発で・・・
涙もろくて・・・
友達思い・・・
パチンコも好き・・・
そして患者さんに笑顔を振りまく娘だったのに・・・

イライラ・ハイテンション
過食・不眠・浮腫
ふくらはぎの傷み

顔全体にニキビ
顔が丸い
生理も止まり・・・
目を合わせない
笑わない

仕事・家事
毎日掃除ばかりして
夜中にうろうろと
何度もトイレに行く
体に妊娠線みたいな亀裂が
出て来て・・・

「私・・・病気かも」

娘の言葉が頭の中でも渦巻く

心療内科医:うつ病の前には、ハイテンションになったりする・眠れないのなら少し
眠れるお薬だしますね
1ヶ月は、ゆっくり自宅療養して週に一度ペースで診察に来てください。

病院を後にし自宅へ