前回のブログでも軽く触れましたが、パソコンのキーボードが壊れたのでワイヤレス・キーボードを購入して試しにブログを書いてみたところ、故障前よりも短時間で打ち終える事が確認できました。

 

今回は「花ブログ」の投稿となりますが、次回からは、少々手間の掛かる課題の「歴史の一齣」を再開したいと思っています。但し課題の考証に窮した時は、ネタに事欠かない「花ブログ」で繋ぎたいので、今後も日課の花写真散歩を続けたいと思っています。

 

数日前、一年ぶりに歩いた小道で「煙の木」に出合いました。此の場所で初めて「煙の木」に出会ったのが2022年の今頃でしたので、後期高齢者の僕も3才の年齢を重ねたことになります。

 

3年前から見続けている「煙の木」

 

3年前に初めて出会った時に、僕の連れ合いが「白い煙のように見えるから煙の木」と教えてくれたのですが・・3年後の今も彼女の教えを鵜呑みにして「煙の木」と呼んでいます。

 

英語圏では、花が終ってから残る黄みを帯びた白い毛の集まりの「花梗」が煙が燻っているように見えることから、「Smoke bush」とか「Smoke tree」の呼称で愛でられているようですね。

 

黄みを帯びた白い毛の集まりの「煙の木」

 

此の木の原産地が南欧・ヒマラヤ・中国北部であることから、「European smoke tree」と「Eurasian smoke tree」に分類する記事もありましたが、門外漢の僕には、眼前の煙の木が何れのタイプに属するSmoke treeなのか? 説明を読んでもよく分りません。

 

黄みが強くなった「煙の木」


国際植物学分類で正式名として登録されている「学名Cotinus coggygria」の意味を調べると、黄みと白み帯びた煙を一吹きしたような花梗を持つウルシ科の被子植物」とありました。

 

植物学会の権威ある学名からヒントを得て、煙を一吹きしたような花梗の特徴に惹かれた人々がSmoke tree」や「Smoke bush」の呼称を思いつき、ウルシ科の植物に注力した人々が「Venice sumach」や「Dyer's sumach」の呼称を生み出したのでしょうね。

 

日本へは明治時代に中国から「黄櫨」の名で搬入されました。同じ漢字国であっても「黄櫨」が難解だったからでしょうか、日本の園芸家は、英名の「Smoke tree」を「ケムリノキ」(煙の木)と和訳して広めたようですね。

 

少数派だろうと思いますが、花の後にできる白煙を一吹きしたような花梗の姿が"北極の白熊"のように見えることからハグマノキ」(白熊の木)と呼ぶ人々もいるようですね。

 

Smoke tree」は、雌雄異株の落葉樹だそうです。眼前のケムリノキ」(煙の木)には花の後に出る「花梗」があるので、雌株だと勝手に思っているのですが、どうなのでしょうか?

 

3年前から此の季節になると出逢う「ケムリノキ」(煙の木)ですが、未だに分からないことだらけの植物です。