膝頭を痛めた僕の連れ合いを車で病院へ連れて行き、暫しのあいだ駐車場の周りをブラブラしていると・・・
穂咲七竈
白色の円錐花序を付けた樹高3m前後の「ホザキナナカマド」(穂咲七竈)が眼に留まりました。(上下写真)
穂咲七竈
奇数羽状複葉の細長い小葉の先端は尖り、葉縁には細かい鋸歯があります。
穂咲七竈
直径10mmにも満たない白い小花が幾つも集合して円錐形の花序を構成しています。
老眼を花顔に近づけて覗き込むと、花弁よりも長い雄蘂が花冠から突き出ている様子が「いとおかし」の風情を醸し出していました。
穂咲七竈
「穂咲七竈」と「七竈」の国際的植物学上の違いを調べてみると・・・
両方ともバラ科(Rosaceae)ですが、「穂咲七竈」の属名は「Sorbaria」、「七竈」の属名は「Sorbus属」と違った属に分類されていました。
英名を読み較べると・・・
「穂咲七竈」=False spiraea(意味:インチキの下野属)、「七竈」=Japanese Rowan(意味:日本の七竈)であることから想像すると・・・
低木の「穂咲七竈」(False spiraea)は、良質な木炭の原木となる本物の高木の「七竈の木」にほんの少しだけ似ているだけの似非木と思われます。
たとえ似非木であろうとも、梅雨空の晴れ間に咲く「穂咲七竈」の清楚で涼しげな白花は、とても気持ちを癒やしてくれる花・・・僕にはそのように見えました。
参考:七竈の植物分類名
科:Rosaceae バラ科
属:Sorbaria ホザキナナカマド属
学名:Sorbaria sorbifolia (L.)
和名:ホザキナナカマド 穂咲七竈
英名:False spiraea