東京都下の畑作地に面して立ち並ぶ住宅の鉄柵の間から、橙色の花序をやや斜め上横方向に突き出すようにして、「ノウゼンカズラ」(凌霄花)が咲いていました。(下写真)
僕の頭では、「ノウゼンカズラ」(凌霄花)は、7月以降の夏の青空に映えるイメージでしたが・・・
既に6月下旬に入っているのですから、咲き始めても何の不思議もありませんね。(下写真)
「ノウゼンカズラ」(凌霄花)の原産地は、英名の「Chinese trumpet vine」にあるように中国大陸ですが・・・
日本に渡来したのは平安時代であったことが本草和名(平安時代の植物文献)に記されているそうです。
中国から渡来した「ノウゼンカズラ」(Chinese trumpet vine)の最大の特徴は、花萼の色が「緑色」であることだと思います。(上写真2枚)
そして最初は斜め上横向きに咲いていた花序が・・・やがて少し下向きになって咲き続けることでしょうか。
東京都下の「ノウゼンカズラ」(Chinese trumpet vine)を眺めていて、タイ・バンコク在住時代に眺めていた資産家の豪邸の白壁に咲いていた「アメリカ・ノウゼンカズラ」(Trumpet vine)を思い出しました。(下写真)
北米系の「ノウゼンカズラ」(Trumpet vine)の咲き方は、中国系のように垂れ下がらず、やや小ぶりの花序がひと固まりになって上を向いて花を咲かせる傾向があります。(上写真)
そして、北米系の「ノウゼンカズラ」の花萼の色は、中国系の緑色とは違って、赤橙色をしていました。(下写真)
北米の南東部原産の「アメリカ・ノウゼンカズラ」(Trumpet vine)が日本に渡来したのは、中国原産の凌霄花よりも遙かに遅い大正時代だそうです。
石川県金沢市の玉泉園には、豊臣秀吉の朝鮮出兵の折りに持ち帰ったと伝えられている樹齢400年以上の中国原産の「ノウゼンカズラ」(Chinese trumpet vine)の古木が現存しているそうです。
コロナ禍が収束すれば、是非とも訪れて観てみたいと思っています。
今から、第二回目のコロナ予防のワクチン接種に行ってまいります。
参考:中国系のノウゼンカズラ(凌霄花)
科:Bignoniaceae ノウゼンカズラ科
連:Tecomeae タチノウゼン連
属:Campsis ノウゼンカズラ属
種:C.grandiflora ノウゼンカズラ
学名:Campsis grandiflora(Thunb.)Loisel.
英名:Chinese trumpet vine
別名:Chinese trumpet creepe
参考:亜米利加凌霄花の植物分類
科:Bignoniaceae ノウゼンカズラ科
属:Campsis ノウゼンカズラ属
学名:Campsis radicans (L.) Seem. ex Bureau
英名:Trumpet creeper、Trumpet vine
和名:亜米利加凌霄花



