足寄町の「そば処 丸三真鍋」さんです。
北海道足寄郡足寄町南2条2丁目12
足寄町の中心部、国道241号線から少し入った南2条に佇むお蕎麦屋さん。

昭和の風情を残す暖簾をくぐると、地元の方々に愛されてきた町のお蕎麦屋さんらしい落ち着いた雰囲気が広がります。
観光客だけでなく、普段づかいの一杯を求める常連さんの姿も多く、地域に根ざした存在感を感じます。
今回はお店の名物のひとつ「三笠そば」をいただきました。
三笠そばは、鶏肉と椎茸を玉子でふんわりとじた温かいそばで、出汁の香りと優しい味わいが心に沁みる一杯。

つゆは鶏と椎茸の旨味が重なり合い、そこに玉子のまろやかさが加わって、食べ進めるごとに奥行きが広がります。
そばはやや太めで力強く、やわらかな玉子と絡むことでバランスの良い食べ応えに。派手さはないものの、何度も食べたくなる安心感のある味でした。
「三笠そば」という名には、三笠宮崇仁親王殿下にまつわる由来があるそうです。
昭和初期、足寄を訪れた殿下に振る舞われたそば料理がきっかけで生まれたと伝えられており、以来、町の人々に親しまれてきたとのこと。
皇室と縁のある品をこうして地元で味わえることに、特別な趣を感じました。
お店は町役場や商店街からもほど近く、観光で足寄を訪れる際にも立ち寄りやすい立地です。道東観光の合間に、歴史と郷土の温もりを感じる一杯を求めて訪れるのもおすすめです。
素朴ながらも歴史を背負った「三笠そば」。店員さんの接客も、ほぼ満席で忙しい中、気持ちのよう応対で好印象。足寄の町を語るうえで外せない一杯に出会えました。
