日本人と結婚した外国人が取得する在留資格(ビザ)が「日本人の配偶者等」です。

 このビザは審査が厳しく、取得が難しいのですが、なぜそうなのか、ご説明します。

 

■偽装結婚

 理由の一つは「偽装結婚が非常多いから」です。

 偽装結婚、つまりビザを取得する目的で書類上、結婚したことにする、と言うことですね。

 

 ではなぜ偽装結婚してまでビザを取得するかと言うと、「日本人の配偶者等」と言うビザが非常に強力だからです。

 

(1)あらゆる仕事が可能に

 就労目的のビザは職種が限定されていたり、留学のビザでのアルバイトは週28時間の時間制限がありますが、「日本人の配偶者等」のビザを持っていれば、合法的な仕事で有ればあらゆる仕事を無制限に働くことが可能です。単純作業でも水商売でも風俗でも何でもできます。

 

 だから「日本で働きたい」と考える人にとっては非常に魅力的なビザなのです。

 

(2)永住取得が容易

 日本に長く住んでいると「永住者」と言うビザが取得できるようになります。いわゆる永住権、ですね。

 この「永住者」のビザはさらに強力で、仕事の制限が無いのはもちろん、在留期限も無く、また「日本人の配偶者等」は結婚が継続していないと帰国する必要がありますが、「永住者」になれば離婚しても問題無く日本にいることができます。

 通常、「永住者」のビザを取るには「10年」日本に住んでいる必要がありますが、「日本人の配偶者等」ですと「3年」程度で「永住者」が取得できます。

 

 つまり、偽装結婚をしてもたった「3年」我慢すれば、より強力な「永住者」のビザがもらえるのです。「永住者」を取得した後、すぐ離婚したところで何らペナルティはありません。

 

 このように非常に強力なビザであり、「偽装結婚」が後を絶たないため、こういった人々を排除する必要があります。

 だから審査が厳しいのです。

 

■生活保護

 昨今、外国人が日本で生活保護を受けていることに対して世論から強い反発が出ています。

 

 「日本人の配偶者等」を所有していたり、その後「永住者」を取得した外国人に対しても生活保護が支給されている実態があります。

 

 最初から生活保護目的の非常に悪質な場合もありますが、結婚後、何らかの理由で生活に困窮し、生活保護を申請する外国人もいると思います。

 いずれにしても、一度「日本人の配偶者等」のビザを取得した場合、その後、生活保護を理由に外国人を帰国させる(=ビザの更新をできなくする)ことは、実際のところ人道的な理由であまり行われていません。

 

 つまり生活保護を防ぐためには、一番最初のビザの取得の段階で不許可にするしか無いのです。

 
 来日後、夫婦二人の生活になっても生計を維持する能力があるかどうか、生活に困るようなことが起こり得ないかどうか、これを最初の段階で厳しく審査しています。

 

 

 ビザの審査はすべて書類審査です。

 審査官は非常に多数の申請の中から、書類審査のみで偽装結婚や生活保護目的の申請を見破る必要があります。

 だから審査が厳しく、審査が長期化する申請が出てきてしまうのです。

 


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