悪しざまに「害務省」と批判して
いた当人がいつの間にか、外相に
就任し、おごり高ぶった言動を繰
り返している。先日、対ロ領土交
渉の対応を聞かれ、4回も「次の
質問をどうぞ」と繰り返し、質問
を無視し続けた河野太郎外相であ
る。かつての発言を振り返ると、
そのあまりの変節漢ぶりは見逃し
難くもはや「政権の愛玩犬」と呼
ぶのにふさわしい。それをまとも
に追及もできない記者の姿も二重
写しに見え情けなくなる。彼らに
代わって、「変節大臣、次の放言
どうぞ」と皮肉を浴びせたくなっ
た。
記者会見が何のために開かれてい
るかも理解しない閣僚ばかりの政
権である。安倍晋三首相自身も自
分にとって都合の良い時に「ぶら
下り会見」で一方的に話すばかり
で、記者の質問にまともに答える
姿を見たことがない。ぶら下りの
最後に、質問を封じるように体を
急いで反転し、背を向けて急ぎ足
で立ち去る。先週末、ゴルフプレ
ーの後、記者に「辺野古沖への土
砂投入」を聞かれ、ばつが悪かっ
たのか何も答えず、逃げるように
カメラから姿を消した。この政権
はずっとこうした場面を見せつけ
続ける。たまに質問に答えても「
ご飯論法」でかわそうとする。批
判に向き合わない政権の体質は一
貫して変わらない。
トップがこうだから、閣僚らも同
じ振る舞いをして恥じない。特に
河野外相がひどい。外相になった
とたん、夜の空港で3時間以上待
つのは嫌だと言って、「外相専用
機を」とおねだりした。それが批
判されたら、すぐに引っ込める始
末だ。
自民党が野党時代には「ごまめの
歯ぎしり」と題したブログで「脱
原発キャンペーン」を展開、原発
推進政策を批判して支持をひろげ
たが、与党になってから、発言を
封印し「脱」も口にしなくなり。
核拡散防止についても米国の政策
に追従するだけで、唯一の被爆国
としての務めを果たす気もない。
まるで「俺は政権の愛玩犬になる
」と自身で決めたかのように、河
野外相は露骨な変節ぶりを隠さな
くなった。同じ選挙区の菅義偉官
房長官の手ごまの一人になりきっ
て、次世代のリーダー選びにあた
って、小泉進次郎議員の対抗馬に
なる心つもりが見えて仕方ない。
4回連発の「次の質問をどうぞ」
が一斉に批判されたのは当然だが
、首相の高慢な会見と同じように
、そのまま批判が高まらないと思
い上がっていたのだろう。驕り高
ぶった極みであった。そんなひど
い対応は本来なら更迭にも匹敵す
る。本人にとって予想外の批判の
高まりにあわててブログで「お答
えは差し控えると答えるべきだっ
た」と謝罪した。しかし、もはや
政策以前に「人として信用できな
い」と問われるぐらい、自らを貶
めてしまった。とても次の総裁選
どころではない。
それにしても、4回も無回答をス
ルーさせた記者の自覚のなさに言
葉を失うほどだ。1回目に質問し
た記者はなぜ瞬時に、外相を問い
詰めなかったのか。記者会見は有
り難くコメントをいただく場では
ない。読者や視聴者の「知る権利
」を託されているのである。その
責務を自覚していないなら、外務
者記者クラブ「霞クラブ」は全員
交代するべきだ。今回の答弁拒否
と見逃しは記者側の職業倫理の欠
落を改めて見せつけてた。
【2018・12・17】








