取材もせず会見で質問するな | 平野幸夫のブログ

平野幸夫のブログ

ギリシャ語を語源とする「クロニクル」という
言葉があります。年代記、編年史とも訳されま
す。2014年からの独自の編年記として綴りま
す。


テーマ:


メディアをなめ切った態度で記者
会見に出ることは最初から分かっ
ていたはずだ。それなのに、あり
きたりの質問ばかりで、時間ばか
りが過ぎた印象だ。加計孝太郎・
加計学園理事長の7日の記者会見
で、中身のない釈明を許したのは
、メディア自身の責任だ。このブ
ログで何度も書いたが、追及すべ
きは首相と親しい人物が理事長を
している私学の新獣医学部が教育
体制の不十分なまま血税を吸い取
っている補助金詐欺の構図である
。その視点なき質問をいくら並べ
ても、物証や証言がなければ、加
計氏にとって痛くも痒くもなく、
このまま逃げ切りを許すだけだ。


追及している市民団体も残念なが
ら分裂して一枚岩になれないが、
このうちの「同学部問題を考える
を発表した図書費水増し請求は補
助金詐取の核心の一つを衝いてい
る。黒川共同代表によると、学園
が文部科学省に提出した資料費に
は、図書費として9928万円と
記載されているが、独自推計では
3417万円に過ぎなかったとい
う。


それを裏付けるように、オープン
キャンパスや学生の家族が図書室
で撮って公表した写真は、書架が
ガラガラで並んでいた本もブック
オフで買ったような専門性のない
ものばかりだった。学園が指定し
た本の中には、あの廃刊になった
「新潮45」に「痴漢の触る権利も
社会は保障すべき」と寄稿した小
川榮太郎氏の「安倍首相礼賛本」
も含まれていた。



図書室を上回る巨額の詐取は建築
の専門家から指摘されている細菌
除菌施設(BSL)の未設置と新
設棟の建設坪単価の過大見積もり
が中心だ。一年以上前から、市民
団体や国会審議で追及されている
のに、今も納得させる説明ができ
ないままだ。7日の記者会見も、
物証や証言に基づく質問が繰り出
されるべきだった。それなのに、
集中した質問は渡辺良人事務局長
が愛媛県に虚偽説明をしたのを認
識していたか聞くことだった。加
計氏が「よく存じ上げていない」
と予想された答えばかりだった。
それ以上突っ込めないのは、記者
が手持ちの材料を持たない怠慢の
表れである。



ようやく、会見の最後に「愛媛県
文書を読んだのか」と問いただし
、加計氏から「読んでいない」と
いう答えを引き出した。県や市に
、二度目の会見で釈明したという
経過を伝えるためだけの目的だっ
たはずなのに、自身が安倍首相と
会っていたと記載された県の文書
も読んでいない傲慢さが露わにな
った瞬間だった。そこまで、聞か
れるとは思っていなかったのか、
加計氏の目は宙を泳ぎ、中身のな
い冗舌さばかりが鼻についた岡山
理科大事務局長に助けを求めた。
加計側はこの会見で幕を引くつも
りが、さらなる釈明を求められる
醜態をさらけだした。それぞれ記
者としての自負があるなら、追及
材料を揃えて次回の会見を迫るべ
きだろう。ジャーナリズムの「権
力監視の責務」は行動によってし
か果たせない。



会見では柳瀬唯夫・前首相秘書官
と学園との関わりのきっかけを問
われ、「学園の職員が柳瀬氏と知
り合いだった」と嘘が丸わかりの
説明しかできなかった。安倍政権
が、森友・加計疑惑を終わったよ
うに逃げ切りを図っても、有権者
は許していない。各社の世論調査
では「結末に納得していない」と
答えた人がどれも7割以上にのぼ
る。先週末の毎日新聞世論調査の
結果は衝撃的でさえある。「改造
内閣に期待している」と応えたの
が、一けた台の8%にとどまって
いた。「期待できない」は4倍以
上の37%だった。政治報道史上、
改造内閣がこれほど支持されない
のが数字で表れたのは、例がない
という。「総裁選の石破氏善戦」
「沖縄知事選の大敗」と既に「終
わりの始まり」の兆候が顕著に
なってきた。



  【2018・10・10】

平野幸夫さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス