30代半ばのシングルマザーのローズは、ハウスクリーニングの仕事をしながら8歳の息子、オスカーを育てています。妹のノラに、「不動産業の資格取得講座に出るため」と、オスカーを預けて、出掛けることもしばしばですが、実際に出掛ける先は、不倫相手の刑事、マックと落ち合うモーテル。ある日、事件現場を清掃する仕事で大金を稼げると教えられ、嫌がるノラを誘い、事件現場を清掃する仕事を始めますが...。


事件現場の清掃。そこで起きた事件は、殺人、傷害、自殺、孤独死...。必ずしも、そこに"死"があるわけではありませんが、これも、ある種、"おくりびと"的な仕事かもしれません。


血が飛び、肉片が落ちる惨劇の場。そこには、ある意味、その人の歩んできた道が凝縮されてもいます。その辺り、もう少し、突っ込んで、そこにあった人生と彼女たちの成長との関わりが見えてきて、作品の味わいが深くなったような気がします。


一部、ノラと事件現場でなくなった女性の娘との関わりが描かれますが、そこも、あっさりとしすぎていて、物足りなさが否めません。


さらに、ローズとオスカーの親子関係、ローズとノラ、姉妹と父、そして、ローズとマック...といったところも、それぞれ、十分、踏み込めてない感じがしました。


それでも、コンプレックスを抱きながらも、周囲への嫉妬に駆られながらも、子どものこと、家族のこと、仕事のこと、生活のことに悩みながらも、行きつ戻りつ、試行錯誤を繰り返しながら、前に進んでいくローズの姿には、清々しさが感じられましたし、怪しげな"商売"で七転び八起きしながら、娘や孫への愛を忘れないローズの父親の姿に、ほんのりとした温かさが感じられ、ほのぼのとした気持ちになれました。


地味ながら、心温まる作品です。


タイトルとか、出演者の共通性もあり、「リトル・ミス・サンシャイン 」を思わせる雰囲気の作品になっています。そして、「リトル・ミス・サンシャイン」に比べると二番煎じ的な感じが否めず、今ひとつ、爽快感にも欠けますが、軽く楽しめる作品にはなっていると思います。


ただ、題材といい、演技陣といい、面白くなりそうな要素が満載なのに、それが、活かしきれていないのが残念。



公式サイト

http://www.sunshine-cleaning.jp/index.html



サンシャイン・クリーニング@映画生活