パリ五輪の選手村の問題 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

日置研究室 HIOKI’S OFFICE

作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  パリ五輪の選手村の問題

 

 パリ五輪の選手村にはかなり批判がありますが、交通の便がとてもわるい。エアコンがない、カーテンがない、トイレが少ないなどのほかに、食堂の食材が不足している、肉が少ないという話が何度も出ています。

 セーヌ川を泳いでいて、見てはいけないものを見た、感じてはいけないものを感じたという選手もいますが、何を見たのでしょうか。セーヌ川に何か浮いていたとすると、それはなんだったのでしょうか。例えばの話ですが、もし、排せつ物のようなものが顔の前に流れてきたら、選手は腹が立つと思います。

 パリ五輪は大成功、セーヌ川は美しいという神話を作り上げるために、そういう話は運営側やメディアにもみ消されていくと思いますが、ここに少し記録しておいて、将来の五輪選手が参考にできるようにしておきたいと思います。

 心構えをして予期してからから行くのと、現地でびっくりするのでは、話がまったく違ってくるからです。

 フランスだから肉がたくさんあるだろうとか、おいしいだろうとか、治安はいいだろうとか、パリだからセーヌ川はきれいだろうとか、そういう先入観は捨てていかないと、自分の思い込みに苦しむことになります。

 パリはとても美しい街です。しかし、例えばベルサイユ宮殿は、ただ見るのは美しいですが、むかしはトイレがなかったのです。むかしはパリの街も、もちろん下水などはなく、窓からごみや糞尿を外に捨てていたのです。道路はごみ溜めでした。そういう歴史があって、セーヌ川はかなり以前から水が汚いのです。

 

 もちろんなんでも文句を言うという国の人もいるので、選手の批判がすべて正しいわけもありません。そこは冷静に考えなければなりませんが、まじめな選手たちが大勢、批判を始めている場合、やはり運営側は改善しなければなりません。しかし改善はしないでしょう。ほとんどクレーム対応をしない(できない)というところも、知っておいた方がいいと思います。

 

 オリンピックは商業主義になってしまい、金儲けのための商売になったので、なるべくケチって儲けようという発想が隅々まで浸透しました。何でも金です。もともとオリンピック委員会が金まみれです。金のための祭典です。運営側は選手の都合などは考えません。競技の時間はメディアやテレビ、スポンサーの都合で決められます。選手は鶏小屋でかわれている鶏にすぎないという発想が根底にあるので、スポーツが好きで努力している選手たちがかわいそうですね。

 

 報道を記録しておきましょう。まあ大したことは何も言っていないだめな記事ですが、

 

・・・・・・・・・・・・・・・

「気が狂いそうになった」英ボート選手が苦情相次ぐ選手村の環境を猛批判「ここにいなくて本当によかった」【パリ五輪】

8/3(土) 5:30配信 CoCoKARAnext

 

組織委員会が自信を持って提供した選手村。その内容には不満の声が相次いでいる。(C)Getty Images

 

 熱戦が続くパリ五輪は、連日ありとあらゆる話題が提供されている。無論、アスリートたちの活躍を伝えるニュースが大半を占めているが、大会を支える環境に対してのネガティブなトピックも少なくない。

 

【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック

 

 利用者から苦情が殺到し、問題視されているのが、選手村の環境だ。

 

 82棟約7200室を配備された選手村は、「史上最も環境にやさしい大会」を目指したメガイベントにふさわしく、あらゆる工夫が凝らされた。ただ、利用するアスリートたちからはクレームが続出。とりわけ食事は運営側がオーガニック製品や地元の農産物を中心に提供。ビーガンメニューが充実している一方で肉料理が不足し、「控えめに言って最悪」(ホッケー男子ドイツ代表のクリストファー・リュール談)と断じられる状況となっている。

 

 大会が熱を帯びる中で選手村への不満は尽きない。競技場との兼ね合いからパリ郊外のホテルで暮らす英男子ボート代表のオリー・ウィン=グリフィスは、母国のスポーツメディア『Sportsbeat』で「僕らも選手村には行った。だけど、本当に気が狂いそうだった」と率直な感想を打ち明けている。

 

「メンタル的にきつかったよ。最初は『みんなと村にいられたらいいのに』と思っていたけど、1時間後には『ここにいなくて本当によかった』と思うようになった。僕らが泊まるホテルの方は雰囲気もずっと落ち着いているし、コロナの心配も少ないのは本当にいいことだ」

 

 こうした選手たちの不満に対して英オリンピック委員会は、早々と対策を打った組織の一つだ。理事を務めるアンディ・アンソン氏は「抜本的に見直す必要がある。選手たちの需要が想像をはるかに超えている」とし、食事提供のために特別にシェフを雇ったことを公表した。

 

 こうした対策が取られてもなお、何かと問題が起きる今大会の選手村。至れり尽くせりとは言い難い環境下で選手たちには、何よりもタフであることが求められそうだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

 

天天快樂、萬事如意

みなさまにすばらしい幸運や喜びがやってきますように。

   いつもブログを訪れてくださり、ありがとうございます。