マドレーヌの話 少し前に伏線をはっておきました | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  マドレーヌの話 少し前に伏線をはっておきました

 

 マドレーヌは大好きなお菓子です。少し前に、2年前の記事を再掲しました。

 実はプルーストのことを話したくて、私はこの記事を書いています。

 伏線を張っておいて、プルーストを語ろうとしていますね。

 これは小説を書く上ではとても大事な手法です。

 準備をしておくわけです。

 下にまた2年前の記事を再掲します。

 

 私がなぜ少し前の記事で、マドレーヌの話をしたか、お気づきになられましたでしょうか。

 マドレーヌに関する基礎的なお話をして、準備しておいたのです。

 私にとって、マドレーヌのイメージとプルーストは結び付いています。

 なぜマドレーヌなのでしょうか。

 プルーストゆかりのイリエ・コンブレーに、ホタテ貝教会があります。フランス語でホタテ貝はサンジャックといいます。ここに子供のころのプルーストは通っていました。天蓋などに木が用いられており、船をイメージさせる教会です。

 サンジャックは漁師でもあった聖ヤコブの名前です。

 ホタテ貝はたとえば巡礼の証として、キリスト教徒には、とても重要なイメージを持っていました。

 プルーストがホタテ貝の形をしたお菓子を食べると、幼年時代が生き生きとよみがえってきて、『失われた時を求めて』の物語が始まるのです。それは一つの航海のようなものです。

 マドレーヌとは、マグダラのマリアの名前です。

 歌集『ラヴェンダーの翳り』には、マドレーヌについて延々と論じた「わがマドレーヌ」という長い一連があります。

 とても長いので、その一連の最初と最後の部分をご紹介します。

 注がついているので、写真を掲載します。

 

 

 

 

  

 

  

 

天天快樂、萬事如意

みなさまにすばらしい幸運や喜びがやってきますように。

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