私の歌集『おまへに悪かつた』 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  私の歌集『おまへに悪かつた』

 

 「かりん」の会員の方から暑中お見舞いのハガキをいただき、そこに、「オオタカの姫に一生懸命謝っていた大学の先生」と書いてありました。

 それで笑ってしまいました。たしかにオオタカの姫に謝る大学教授とは、私のことです。それは本当にあったことです。

 私の歌集、『おまへに悪かつた』から、一連の歌を引きます。

 こんな素敵な歌集を読まずに大きな顔をしている歌人が大勢いますが、とても残念な話です。電子版書籍を出す予定でいます。

 

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   おまへに悪かつた  

 

痙攣し地に落ちきたるひよどりよ尻のまはりの羽毛散らせて

腰抜けて立てなくなりしひよどりを手に抱けば大鷹が地に()

大鷹の緊まる肢体に見惚れたるわれを貫く黄金(きん)のまなこが

 

雄よりも大きな雌がうつくしき胸はりて淡きしま模様見す

ゆつたりと三歩進みて大鷹はわれを篭絡せんと笑みをり

大鷹の眼と見つめ合ひその黄金(きん)に耐へをればふいにひよどり藻掻く

睨みあひしばらくつづき大鷹はつひに地を蹴り飛びたちにけり

大鷹の姫よおまへに悪かつた真実お腹が空いてゐたよね

 

 

 

 

  皆様のご健康をお祈りいたします。

    そして皆様に、すばらしい幸運や喜びがやってきますように。

      いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。