今日の授業  羅生門 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  今日の授業  羅生門

 

 今日の授業では学生の発表がありました。

 1人は、羅生門をつつむ、日没という時間について論じました。

 また、もう1人は、カラスという動物と、老婆との関係を論じました。

 ともに、とても大切な要素です。

 時刻やそれにともなう明るさ、暗さの変化を整理しなければなりません。

 また蛇やカラスという、重要なイメージを分析する必要があります。

 また、カラスは夕暮れと関係があります。

 すべてがこれから一つの糸につながっていきます。

 

 蛇を売っていた女が髪を抜かれていますが、女と髪と蛇といえば、メデューサを思い出します。

 空間的には、雨が上下の垂直性と、上から下への動きを作り出します。

 暗さも、雲が下がってきて上から押し付けてくるように、暗さが広がっていきます。

 空間論を考えましょう。

 雨は上から下へと降ってきます。

 

 門が子宮に続く産道を象徴的に示しているとすると、そこを上下に出入りする下人は、どんな形で下に降りてくるのでしょうか。

 

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