あらすじ 

そして2023年、宇宙から二つの光が接近。夕飯を待ちわびるしんのすけに白い光が命中する。体にみなぎる不思議なパワー。「お尻が…お尻がアツいゾ…」力を込めるとおもちゃがフワフワと宙に浮いた!エスパーしんのすけ誕生の瞬間である。

一方、黒い光を浴び、暗黒のエスパーとなった男の名は みつる。バイトは上手くいかず、推しのアイドルは結婚、さらには暴行犯に間違われ警察に追われていた彼は、力を手に入れたことでこの世界への復讐を誓う。

感想 

「クレヨンしんちゃん」の全編3DCGで製作されたアニメーション映画。

『モテキ』『バクマン。』などの大根仁監督作品。

 

内容はともかく、キャラクター造形が3Dなのに、動きも全く違和感がなく、見られるのは大変良かったです。

映像自体も3Dであることを主張しすぎずに、カットに切り替えがテンポ良く、ファミリー向けアニメとしては良かったと思います。

 

ただ、物語としては深みがなく、大人の鑑賞には堪えられない部分が多く、それでいて子供には分からないネタを入れているところの遊び心は、面白がれるかは少し微妙でした。

 

超能力を得たしんちゃんとある青年が出会い、その化学反応を楽しむ内容なのですが、超能力をどのように利用して、上手く物語を収めていくか、しんちゃんの超能力の利用の仕方は面白く感じるものの、全体的に笑える要素が少なめで、青年の体験にしんちゃんがどのように絡んでいくだけのシンプルな物語は、子供にも理解できると思いますが、大人から見たらオチは短絡的に感じました。

 

全体的には、マンネリなお決まりの展開を打破していて、展開が読めないところも多く、飽きることはなかったです。

 

余談ですが、エンドロールは原作のような雰囲気に変わり、サンボマスターの曲も合わせて、映像は大変良かったです。

 

手巻き寿司の活用も良かったですし、家族愛というクレヨンしんちゃんらしいまとまりではあったように感じました。

3D製作大変だったと思いますが、完成した映像自体は良かったので、また数年後に見てみたいです。

公式サイト