あらすじ
17歳のアオイは、夫のマサヤと幼い息子の健吾（ケンゴ）と３人で暮らし。
おばあに健吾を預け、生活のため友達の海音(ミオ)と朝までキャバクラで働くアオイだったが、 建築現場で働いていた夫のマサヤは不満を漏らし仕事を辞め、アオイの収入だけの生活は益々苦しくなっていく。
マサヤは新たな仕事を探そうともせず、いつしかアオイへ暴力を振るうようになっていた。
そんな中、キャバクラにガサ入れが入り、アオイは店で働けなくなる。
悪いことは重なり、マサヤが僅かな貯金を持ち出し、姿を消してしまう。仕方なく義母の由紀恵（ユキエ）の家で暮らし始め、昼間の仕事を探すアオイだったがうまくいかず、さらにマサヤが暴力事件を起こし逮捕されたと連絡が入り、多額の被害者への示談金が必要になる。切羽詰まったアオイは、キャバクラの店長からある仕事の誘いを受ける―
感想
幼い息子を持つ17歳のアオイがキャバクラで働きながら、働かない夫から離れて暮らす中で、沖縄を舞台に若年母子家庭にスポットを当てた作品。
沖縄の実態については詳しくは知りませんでしたが、主要キャストの方々の演技やその映像としての捉え方リアリティに溢れた描写が多くて、観ていて息苦しくなるような感覚を感じました。
ただ、描きたいことに溢れているためか、ずっとアオイにカメラが着いていることと物語の進行が遅いことに、後半飽きがきてしまい、体感的に映画が長く感じてしまいました。
主人公のアオイだけでなく、親友や夫にフォーカスを当てて、周囲から主人公を浮き立たせるような作りになっていたら、長編映画としてより際立つ作品になっていたように思えます。
それでも、問題に目を向けること、真正面から捉えることは成功していると思いますし、同世代や同じ境遇の方の気持ちに寄り添える映画になっていているはずなので、上から目線で見るのではなく、同じ目線で見る気づきの映画としては良かったと思います。
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