北海道のブラックアウトは関西でもあり得る話 | 同床異夢

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「北海道ブラックアウト!」

という記事が先週末は紙面や地上波を賑わしたようだが、

なぜ、「大停電」といわないのだろうか?

わざわざ横文字にする必要がどこにあるのかわからない。

 

最近、公式なものにも横文字がやたらと使われるようになり、

お年寄りから子供まで、それで理解出来るのか疑問に思うことが多々ある。

 

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さて、北海道の地震で道内全域が停電となった。

原因は、北海道内の電力の約半分(約150万キロワット)を供給していた

道内最大の苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所

停止したからだ。

 

北海道内の発電所同士は繋がっており、一つが停止しても他の発電所から

電力が供給出来るネットワークが構築されている。

これが今回災いした。

 

停止したのが北海道で一番大きな火力発電所で、それを肩代わりできる

発電所が他にはなかったからだ。

 

突然150万キロワットを他の小さな発電所から

供給しなければならなくなると、電圧や周波数が急激にドロップする。

50万キロワットしか発電出来ない発電所に、100万キロワットの

要求をされるようなもの。

 

わかりやすく説明すると100Vだったものが50Vになったり、

周波数が50Hzのものが30Hzになったりする。

そうすると、正常に動いていた発電所の設備も破損してしまう。

 

信じない人は、100Vで動く扇風機を50V、30Hzで動かせばどうなるか、

やってみればよい。(自己責任でお願いします)

 

発電所の設備を守るために安全装置が設置されていて、

急激に電圧や周波数が変化する場合は遮断・停止するようになっている。

 

原発以外の発電所は、苫東厚真火力発電所より小さな発電所ばかりなので

道内全ての発電所の安全装置が作動して、大停電(ブラックアウト)に

陥ったわけである。

 

 

北海道には泊原発(とまり)というものがあるが、現在稼働していない。

問題があって停止しているわけではなく

いわゆる、国民の放射という思考が原因で稼働していない。

 

今回の停電被害に遭いながらも

「泊原発が稼働していなくてよかった」

といった道民もいた。

 

なんという危機感の無さなのか・・・

 

  (泊原発 57万キロワット×2 91万キロワット×1)

 

今回の停電で電気の重要性を理解できたのではないかと思ったが、

『放射能アレルギー』

は深刻な状態だと思う。

 

これが、真冬でも同じことを言えるのだろうか?

放射思考の人達の考え方を突き詰めていくと、

「原発再稼働より凍え死んだ方がマシだ。」

になるのだろう・・・

 

今回、被害が大きかった地域は、厚真町(あつまちょう)だった。

泊原発は、建屋が壊れたり、設備の損壊はなかった。

泊原発が稼働していれば、違った結果になっていたであろう。

 

そもそも、バックアップがない状態で、今まで電力を供給していた方が

異常だと言わざるを得ない。

しかも、バックアップする機能があるにも関わらずだ。

 

結局、国民の無知さが生んだ悲劇というしかない。

これが、真冬でなくて幸いだった。

 

北海道電力はかねてから、

「苫東厚真火力発電が道内の約半分の

電力を供給するのは危険だ、何かあったらバックアップ機能がない」

「原発を再稼働させてもらいたい」

と主張していた。

 

しかし、政治圧力でその意見を封じてきた。

前回のブログまで綴ってきた、

インフラ強化と同じことが原発でも起こっている。

 

危険だとわかっているのに、対策を行わない。

「原発の方が危険だ!」

放射に汚染されている人はいうが、

イメージだけで、そう思っている人が多い。

 

除染すべきは反原発連中の頭の中ではないだろうか?

 

         (福島第一原発内)

事実だけを列挙する

・ 福島の原発は地震の影響で壊れた箇所はない

・ 地震で安全装置が働き原子炉は自動停止している

・ 福島原発の放射線で死んだ人はいない

 

 福島第1原発事故の原因は、津波により予備電源が水没して使えなくなったこと。

地下にあった、予備電源が高台にあれば問題はなかった。

現在、全ての原発で予備電源は安全な所に確保されている。

 

原子力規制委員会は、福島を襲ったような地震や津波が来ても

安全に原発を運営維持できるかを審査している。

その審査に合格したのにも関わらず、可動出来ない原発が日本中にある。

 

「原発がなくても電気は足りているじゃないか!」

 

という台詞をよく聞いたが、

関西地区はこの夏、火力発電所の稼働率が9割を越える日があった。

発電所に殆ど余裕がない状態の発電となっていた。

余裕がなければ、どうなるか?

 

北海道のようなブラックアウトになる危険性があることを

知ってもらいたい。

 

時速100㎞しか出ない車で、90㎞で走り続けるのと

時速300㎞出る車で90㎞で走り続けるのと、どちらが安全なのか?

どちらが壊れるリスクが低いのか?

少し考えればわかると思うのだが・・・

 

播磨地区の工業地帯に電力が供給されなくなると

1日だけでも、もの凄い損出になるだろう。

電力がストップすると、関連して流通もストップする。

 

   (播磨臨海工業地帯がブラックアウトすると・・・)

 

それだけ、我々は電力に依存して生きている。

その電力を軽々しく

「原発がなくても電力は足りている、

生活に何も影響がない」

と言っていてよいのだろうか?

 

人の生死にも関係する電力事情はもっと真剣に考える必要がある。

防災や減災の観点からも、バックアップと複数の発電方法があった方がよい。

 

そして、当時マスコミが騒いでいた、太陽光発電をはじめとする

自然エネルギーは台風21号や北海道の地震でも、

なんの役にも立たなかったことを覚えておいてもらいたい。

あくまでも相対的な話だと付け加えておく。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

原発はすぐに再稼働を!と思う人は

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