FIT Symposium in Las Vegas 2017報告

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2017年9月19日、アメリカ・ラスベガスで開催された、バイクフィッティングのシンポジウム「FIT Symposium」が開催されました。自転車の展示会の前日に開催。

2015年より毎年開催されており、今回は3回目となりました。

 

これまでのFIT Symposiumでは各フィットシステムの紹介や機材紹介が主な内容で、私にとっては既に知っている事の繰り返しとなりましたが、今回はシンポジウムのコーディネーターがCurtis Cramblett(カーチス・クランブレット)氏になったことで、彼の提案により実践的なノウハウの紹介や、バイクフィッターとして顧客に対してバイクをいかに快適なものにできるか?といったテーマへと内容も変更されました。それによりフィッティングに関わる部品の消耗部分の発見方法と解決方法を学ぶ事ができ、よりバイクショップ向けのシンポジウムになりました。

 

【講演者と講演内容】

・ Curtis Cramblett 司会進行。各講演の補足などを担当。

・ Wade Hall ライダーとバイクコンポーネントの接触部分の調整について

・ Dr. Brian Adams 人間工学論に基づくライダーの観察

・ Paraic McGlynn バイクフィッティング工学論とその証明

・ Frankie Andreu  選手の経験則によるバイクフィッティング

・Jon Iriberri プロ選手と一般サイクリストのフィッティングについての違い、効率的な角度etc..

・ Greg Robidoux 足とペダルの接点

・ Paul Swift ペダリング時の問題の発見方法

 

やはりバイクフィッティングの評価方法で、主なマーケット対象である一般サイクリストを快適にバイクライドを楽しんでもらうには?といった事が様々なスピーチの中心議題になります。

スポーツサイクル市場におけるフィッティングの重要性はバイクショップにとって顧客獲得とお客様満足度を上げ、評価につながります。

 

司会はCramblett氏(左端)、Team Trekの担当フィッターMcGlynn氏、bgFitのHall氏、元プロ選手Frankie Andreu氏、理学療法士でUSコーチのAdams氏その他Iriberri氏、BIKEFIT(CyclePoint)のPaul Swift氏などが講演。

 

元USポスタルチームのアメリカ選手Frankie Andreu(フランキー・アンドレゥ)選手自身による経験測のバイクセッティングについて。USポスタルチーム時代はバイクフィッティングについては完全に選手個人に委ねられ、シーズンをフルにハイパフォーマンスに戦えることができなかった。良い成績を収めた時の筋肉の記憶を元にセッティングを出していく感覚的な手段が一般的だったようです。

現在ではUCIプロツアーチームは適切なバイクフィッティングを受けて基本的なポジションを出す方法については、非常に素晴らしくあらゆる身体の故障リスクを減らすため、私も受けるチャンスがあったらなぁ語っていました。 USポスタルチーム時代のドーピング事件については言及しませんでした。やはりタブーな雰囲気がありますね。

 

 

ボールベアリングもフィッティングで大活躍。申し訳ありませんが使用方法は守秘義務があるためネットでは公表できません。セミナー等でお伝えしたいと思います。

 

Hall氏はハンドル周りの快適性を追求する。シクロクロス選手への設定方法、一般サイクリスト向けの設定方法を新しい視点で解説。

 

シューズ選びについて。足の形に合ったシューズはやはり大切です。無理に窮屈なシューズを使用し続けると足が変形し、日常生活と健康的な人生に影響を及ぼします。シューズのグレードより形状を優先しましょう。

 

柔軟性と腰椎角度との評価方法について。

前足部の内反について説明。ペダルの踏み面は地面に対して水平に設計されているため、実際のペダリングでは膝のブレが生じやすいことを解説。

 

快適なライドを楽しむために固定クリートはお勧めしません。


BIKEFITのPaul Swift。ペダルの爪部分の裏側を観察する様子。〇で囲った部分が観察ポイント。消耗する場所が中央では無く、左右どちらかに偏るようであれば、ペダルを真っすぐに踏めていないサイン!この図ではペダル内側の爪部分がすり減っています。シューズの外側を強く踏んでいる証拠。シューズ内で指が外側へ寄りやすくなるために足の小指と薬指の間がきつくなります。そのため血流が滞りやすくなり、痛みが出やすくなるのです。また膝が左右にブレているのも推測できる。膝の腱障害が発生しやすくなることを解説。足裏のカント調整で踏面を整えましょう!と訴えるPaul Swift氏。

 

 

ここに掲載した事はシンポジウムのごく一部です。またこういったシンポジウムへは今後も継続的に参加し、知識を深めていきたいと思います。

 

サンメリットBIKE FITスタジオ

伏見 真希門(ふしみ まきと)

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