⬇︎前回のお話🌛💓❣️
痛みで
顔を上げる力はなかったが…
その物体が
前へと進むにつれ
汗で濡れた前髪の隙間から
その正体が見えた。
そこには…
「車椅子を押す助産師さん」
の姿が見えた。
その光景を見た私は
思わず…
「あれ…あんじゃん!!
あれ乗せてよ!!」
と、助産師さんに
食らいついた。
すると助産時さんは…
「もう少しですからね!
サッと
移動しちゃいましょう!!」
と言った。
サッと…?
移動…?
んなコト
出来たらやっとるしー!!!
てかてか!
なんで初めから車椅子
乗せてくれんやったとよー!!!
と
文句をブチまけたかった
が
そんな力はもう既に残っておらず…
伝えたい事も伝えられない。
痛いし
辛いし
苦しいし
不安だし
もう
どうしていいかわからない。。。
そんな色んな感情が
一気に溢れ出し
私は…
分娩室を目の前に
まるで
言う事を聞いてもらえなかった
子供の様に
声を出して泣いた。
つづく➡︎第224話「大泣きの理由」