はい

「福島に行くのも住むのも禁忌」

とか言って、木下黄太氏やみんなのカルテが招請して

来日し、講演会を開くカルディコット女史です。

前にこの方のトンデモっぷりは書きましたが

動画もUPされてたので、ツッコミ入れてみようかと


http://www.youtube.com/watch?v=n_lSs7VcCkM&feature=player_embedded#!



のっけから飛ばしてます

「子供たちは大人と比べると10~20倍ものがん発症のリスクがあるということです。胎児に至っては大人の数千倍でしょう」

なんでラドンガスが濃い地域(大人の被曝量として年数ミリシーベルト)や自然放射線の強い地域(年5ミリシーベルト)で、子供の発がんが有意増加しないのか?

これでは全然理由が説明できません。
自然放射線は放射線じゃないの?

大人はかなりの確率で癌にないりますが、なぜ子供は少ないのでしょう?

そもそもその程度の放射線では、他の要因で、大人が癌になる。
子供への影響は数値化出来ないほど小さいからほとんど出ないのです。

胎児が数千倍のリスクがあるなら、普段から0.2~0.4マイクロシーベルト毎時もあるローマ(この数字だと日本じゃホットスポット扱いです)とかだと、おちおち子供も産めません。

「実際、妊婦が腹部のレントゲンを撮ると、出産後の子供が白血病になる確立(原文ママ)が2倍になります。」

その話は、元ネタはスチュワート女史の研究ですが


• 1950年代に英国全土の小児白血病とがんの大規
模な「症例対照調査」(Alice Stewart博士)
• 結果、小児白血病と小児がんの発症は、母親が妊
娠中に受けた骨盤のレントゲン撮影との間に統計
的に有意な関係があることが明らかになった。
• 1回のレントゲン撮影で平均10 mSvくらいの被曝、
小児白血病の頻度は1.3~1.5倍くらいに増える
• LNTを仮定すると、相対リスクは1Gyで約50

あの…このレントゲン被曝しすぎなんですが…

1回平均10ミリシーベルトって…

今の骨盤計測だと1回0.38ミリシーベルトなんだけど


大体、なんで2倍なのか?

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2009418/pdf/brjcancer00324-0002.pdf

原文では相対的なリスクの推定値(全体で1.47)だし
これは原文から分かる通り、「白血病とがんを含めて」の数字ですから…

白血病が2倍ってどっからきたんだよ…

しかもこの調査自体、妊婦の記憶に頼っているなど、ある程度バイアスを含む

(例えば、お母さんは子供に異常が出た原因が知りたいので、レントゲンを受けたかどうか訊かれると真剣に検討する傾向が予想できるが、子供に異常がない母親は、必要がないのでレントゲンを受けたかを思い出すことに、それほど労力を使わない)

という点が早くから指摘されています。

そもそも白血病が2倍は誤解だし、この頃よりレントゲンによる被曝は25分の1になっている。

実際の被ばく線量を言わないで

「レントゲンで白血病が2倍」という放言は大きな誤解を招く。医者のすることではない


「にも関わらずIAEAは、体重70キロの男性を基準にして被曝許容量を決定しています」

一応ICRPの基準のことだと思うのですが

【ICRP Pub.63 では、防護措置の具体例として、立入制限、しゃへい、ヨウ素剤投与による予防、地
表面の除染、物品・人の除染、防護衣の着用、屋内退避、一時的な避難、恒久的な移住、及び食
糧制限が提案されている。この具体例のうち、介入レベルとして、ヨウ素剤投与による予防では
甲状腺に対し50~500 mSv、屋内退避では5~50 mSv/2 日間、一時的な避難では1 週間未満で50~500 mSv、恒久的な移住では初年度に100 mSv 又は1000 mSv がそれぞれ示されている。】

比べたら、日本の基準、低いですよね。

実際に適用する場合は、性別差や年齢差を考えて余地をとります。

「原子炉の中には数百の放射性物質があります、そしてその多くが漏れだしました」

あの~漏れた量は全体のごく僅かですし、核種にも凄く偏りがあります。
簡単に言えば、元々気体のものと、沸点が低く、蒸発しやすいものだけ沢山出てきた状態。

チェルノブイリやスリーマイルも原理的に同じ状況ですが

この人は全く理解していない


「ガンマ放射線は非粒子です。被曝するとき体を突き抜けていきます。その瞬間に後に癌を発症する細胞破壊をするのです」

「ガンマ線で細胞が破壊される」程の線量を浴びたら、癌以前に死んでしまいます。

実際はその瞬間におこりません、染色体の直接破壊はごく一部で、発生するフリーラジカル(活性酸素)によって、染色体の損傷が起きることが解っています。

この人の認識は何十年も前のものです。

「規制遺伝子と呼ばれる遺伝子の突然変異は、原因不明の状態で5年から60~70年にも渡り静かに潜伏します。」

規制遺伝子が何か解らないのですが、「お前それみたんか~」という話です。

その後の説明は普通にがんの説明ですが…

60~70年後には大抵の人が、癌になると思いますので、自然放射線に毛の生えた程度の被曝量では、まず原因は特定できないと思います。「放射線被曝してない人」がそもそもいないので。

「医学の格言には、不治の病は予防しなければならない、とあります。それならば(放射線はがんを引き起こすので)癌の原因となる業界、つまり原子力業界は存在すべきではないのです」

ちょ…ちょっとまった

「レントゲンで白血病が2倍」とか言ってなかった?

不治の病は予防しなければならない、とあります。それならば(放射線はがんを引き起こすので)癌の原因となる業界「医療業界も存在してはいけない」ということにもなる

大体、核医学に使う線源や、放射性物質も、核分裂で出来るものなので、原子力業界は医療の上でも必要だということを、この方はすっかり忘れている。

というか論理が飛躍しすぎだ。

この後は半減期の説明ですが

「ヨウ素131が短寿命で強い放射線を出す」

はあってますが、だからこそ、被ばくは恒常的にならないという話でもあります。

いきなり「全身に高いのガンマ放射線被曝をしたらどうなるでしょう?」と言われても

数シーベルトだったら致死的ですが、数ミリだったらまず大丈夫です

高いの定義をまず教えていただかないと…



「これは、ヒロシマ・ナガサキの被曝者の例によると急性放射能症という…」

そりゃそうだけど、「一瞬で数百~数千ミリシーベルト被曝した場合」と比べられても…

「福島で被曝した人たちの中に、髪が抜け、禿げ始めているという症状を訴える人たちがいると報告されています」

「中には、休みなく再生を続ける胃腸の細胞が殺されているのでひどい吐き気と下痢の症状を訴える人もいます」

「この様な症状を訴える報告が来ているのです」


それwwwどこからの情報wwww

ぬまゆのブログ?

木下黄太?

みんなのカルテ?


ツイッターで集めた情報レベルで、語ってるんだから驚きです。

長くなってきたのでそろそろ止めますが(この後も大抵酷い)

「汚染のない日本の南部に初めから避難するべきだということです」

日本地図すらマトモに見てない可能性大…


この動画を見て、また私のツッコミを見てお分かりだと思いますが

この人「デマッターからの情報レベルでしか、今回の事故を理解していない可能性大」

というか元々医者から反核運動家になって、十数年

診療とかしてないし

劣化ウラン弾に関しても、現地で調査もせずに、トンデモ報告を鵜呑み

「劣化ウラン弾は核兵器」らしいですから…私の中の核兵器の定義が揺らぎます

今回も全く同じです。

この方「ヨーロッパの食品を一切食べない」ことでも有名ですが、来日して何を食べるんだろ?


とりあえず、こんな人(はっきり言って素人並です)の専門家向けセミナーにマトモな専門家が集まるとは思えない

反核医師や専門家ばかりなんじゃないのと…(この前日曜診療してる医者探して行ったら、そういう共産党系の病院で辟易した)

http://www.frcsrus.org/japan

専門家向けセミナー 参加費15000円

私みたいなツッコミ入れたい人以外、聴きに行くだけ無駄でしょう。 (というか高い)


海外放射能トンデモ専門家の位置づけ

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