◇ 「天国へのカウントダウン」 灰原さん ◇ | ひまわりの散歩道

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劇場版名探偵コナン「業火の向日葵」の感想をメインに
コナンについて好き勝手、書き散らしています。
 
 
 

◇ 「天国へのカウントダウン」 灰原さん ◇

今頃ですが、カウントダウンの感想続きです。
なぜ今頃かと言いますと

投稿したつもりの感想を投稿し忘れてたのに

今日気付いたから ビックリマーク

す、すいませーーーーん あせる


てことで、ラスト、灰原さんです。

***************

灰原さんは、登場時点から今までで、
一番変化が大きかったキャラクターなので

登場時の心情と、今の心境の違い、
そこにいたる変化とそのきっかけ

これを整理したいのですが、


難しい・・・ ガーン 汗


基本的に自分のことは話さない人だし、
彼女の素性を知っている、コナンと博士も
彼女自身のことを聞き出そうとしない。

なので、コナンや探偵団に見せる変化、
ちょっとした言い回しだったり、呼び方だったり
そういうのから類推することになるんですね。

「天国」は、そんな灰原さんの心境を
かなり突っ込んで描いていると思います。

 

***************

今改めて「天国」の灰原さんに思うのは、
この時点の彼女には、
「過去」しかなかったんだな、て。
それも、苦しみの過去です。

僅か十数秒の明美さんの声を聞きたい。

大切な姉の声を聞いて、
その瞬間だけでも幸せな気持ちになれるなら、良い。

今で言えば、
エレーナさんの遺したテープを聞く時
灰原さんはとても幸せで嬉しい気持ちに
なっている、と思います。

でも、この時の明美さんの声は
おそらくそうじゃないですよね。

メッセージを吹き込んだ姉は、もういない。
2人で過ごした時間は永遠に戻らない。
この人は死んで、自分は1人残された。

電話の度に、そんな悲しみと苦しみに
引きずり戻される。

それでも、
居場所のない「今」と
組織の恐怖に塗りつぶされた「未来」から
一時でも逃れるためには、
辛い過去にすがるしか、ない。

そんな心境だったんじゃないのかな。

********************

彼女の不幸は、コナンに
蘭ちゃんがいたことでしょうね。

「瞳の中の暗殺者」で、灰原さんが


 自分だって辛い過去を忘れたい。
 ただの小学生としてコナンとずっと一緒に・・・


と言っていたのは、やっぱり本音だろうな、と。

探偵団の子供たちと一緒に、ではなく、
1人で新しい人生を、でもなく、
コナンと一緒にいることが、彼女の望み。

この時点で灰原さん、
コナンに思いを寄せているし、
精神的な支えとしても必要としている。
コナンさえそばにいて、自分を見てくれたら。
でも、コナンがそれに応えることはない。

だから、コナンの隣に立つ「今」も
コナンと共に生きる「未来」も
彼女には、ない。

それでも、コナンは
実際の距離としては側にいて、
物理的な危険からは守ってくれる。
ある意味、生殺しだよな・・・と思います。

と、ここまでが開始時点の灰原さん。

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こっから、お話の感想です。

☆ コナンに弱音

「天国」で、おお踏み込んだ!と思ったのが

「私には席がない」とコナンに漏らしたこと。

こういう弱音をコナンに見せるって
明美さんのことで泣いた以降はなかったので
この場面はびっくりしました。

☆ 探偵団の子供達

さらにおおお!と思ったのが
探偵団の子供達の、素晴らしい返しです キラキラ

今ここにある、だから、ある。

今ここに席があって、
誰も追い出さないなら
その席に居ればいい。

彼らが言ってることは、
ものすごく単純なんですよね。

でも、過去しか見てない自分は、
そんなことも判らなくなっていた。

居場所がないって悶々としている灰原さんが
子供達の行動に、何というか、
ちょっとあっけに取られているのが
すごく良いなと思います。

☆ 米粒一粒

終盤の脱出劇、
探偵団連係プレーは本当に良かった クラッカー
あそこ、コナンが動けない、てのがミソですね。
そして、コナンが指示していないのに
元太くんが独断。光彦くんも頑張った ビックリマーク

灰原さん、それまで探偵団に対して自分を
「部外者」って思ってたんじゃないかな、
と思うんです。

あれで灰原さん、彼らが自分を

友達・仲間=大事な存在

ってはっきり判って、
初めて「今」を見ることができたんじゃないかな。
コナンを通して、ではなく、自分自身の目で。

元太くんに「私はご飯粒と・・・」って言った灰原さん、
ああ彼女は一つ乗り越えたんだ、て
見ててすごく嬉しかったです しょぼん

☆ 私許さないから

コナンに無理難題を笑顔で吹っ掛ける。
蘭ちゃんのことを知っているんですから
嫌がらせかよ!て思いますけど

コナンに対する自分自身の気持ちを
何て言うんだろう、叶わない、辛い、痛い、じゃなくて
それはそれ、て、ちょっと置いておけるように
なったのかな、て思います。


とにかく、全編通して
灰原さんがそれまでより前を向く
きっかけと理由になってくれた作品だな、と思います。



「天国へのカウントダウン」感想
 その1 全体感想  
 その2 コナン&蘭ちゃん

 その3 灰原さん

 その4 博士

 

劇場版名探偵コナン
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