病院で気がついた時から何度も何度も

繰り返し懇願した水

ひと口でいい、うがいだけでも・・

その度にごめんね まだだめなの 

ダメだとわかっていても要求してしまう水・・

 

チューブ交換した翌日だったと思う

ベッドで上体を起こして過ごす時間に

看護師さんの作業を見ながらおしゃべりしながら

歯磨きなどのできることにチャレンジしてました。

 

笙子さん、お水飲んでみたい?

いいの?

やってみようか?ダメならまた戻せばいいものね

 

看護師さんが準備する間ドキドキでした

チューブを抜いたとき

もう一度チューブはいやだなあ と思いました。

とろみのついた水だからホントの水ではないこと

美味しくないこと 少しでもむせるようならチューブに戻すこと

何回も確認してからスプーンですくって口にいれてくれました。

 

水の味?? 少しでわからない・・・

咳は出ない・・もうひと口・・もう少し・・

大丈夫 むせたりしない

笙子さん、大丈夫 チューブ卒業だね

次の食事は口から食べてみよう

 

あんなに熱望していた水なのに

むせないようにとばかりで味わう余裕ナシ

はっきりとは覚えてませんが

入院してから3週間を過ぎていたとおもいます