不思議な世界にいる時も

夫や息子と話をしたことを覚えている

 

自分が病院にいることは理解していた。

変わった配置の病室のベットに

寝ていると思っていた。

その頃のわたしの意識が認識したのは

ベット脇の機械と声をかけてくれる看護師さん

見えてるものだけ現実であとは不思議な世界。

ベットの中のわたしの体ももやもやの中

そこに時々夫や息子が現れて話をした。

話というか、励ましやいたわりの言葉に

うなづくくらいしかできなかった。

 

ある日夫から病名を聞いた。

脳出血・・それも脳幹出血

脳幹てすごく重要な場所だよね

そこをやられたの?

わたし生きてる・・・?

 

だんだん現実のものを 認識できるようになって

自分の体を思うように動かせないこと

動かせるはずの左手にミトンして縛られてること

オムツしてること

鼻からチューブで栄養とってること

そして普通の病室だとわかりました。

 

不思議な世界はそのあとも私のそばにありました。

現実を認識できるようになった病室をかわるまで・・