国産かオーストラリア産か、はたまたアメリカ産か。
精肉売り場にしばしたたずみ、結果、オーストラリア産かアメリカ産の牛すじを手にする17歳を見かけたことがあるとおっしゃるみなさま、それは姫神みかんだった可能性があります
姫神みかんだったかそうでなかったのか、観察眼の鋭いみなさまなら見分けがついたかと思われます。
じっくりと悩んでいたのならば姫神みかんではなく、後ろ髪を引かれていたのならば、それが姫神みかんです
みかん亭あたりのスーパーマーケットでは、ぶっちゃけ、それは見ればわかるくらいの差があるので、まいどまいど後ろ髪を引かれています。
ま、後ろ髪を引かれちゃうってことは、みかんは神様――幸運だったりチャンスの神様と言われるケイロス(カイロス)ではないということになります
ケイロス(カイロス)には前髪しかないそうですので
え、ギリシャ語で『機会(チャンス)』を示すκαιρός を神格化したのがケイロス(カイロス)で、男神
さて、さて、さて、気を取り直して、さて。
幸運の女神には前髪しかない
とは、レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉だとされていますが、10世紀初頭に編纂された『ギリシア(パラディン)詞華集』に収められた、紀元前四~三世紀のギリシャの詩人の詩の一節だそうです
あるいは、1世紀のローマの政治家であり、哲学者であり、詩人でもあったルキウス・アンナエウス・セネカ(小セネカ)の言葉だという説もあります
Opportunity has hair in front ; behind she is bald; if you seize her by the forelock, you may hold her, but, if suffered to escape, not Jupiter himself can catch her again.
ラテンのことわざとしてこう英訳されていますが、ここでJupiterとされているのがローマ神話の主神ユーピテル(ユピテル)のことだとすれば、ローマ人の発言だとするのが自然だと思うのは、みかんだけでしょうか
ギリシャ神話の主神はゼウスですし。
ちなみに、ヘスティアはギリシャ神話の『かまどの女神』ですけど――
ヘンゼルに『かまどっ』と呼ばれているかまど との関連は不明です
さて、おふざけが過ぎました
今回はオーストラリア産の牛すじをしょうゆで煮込んでいきましょうか。
下ゆでの手順はこれまでの記事と同じです。
■材料 牛すじ 400~500g A. にんにく 3カケ A. しょうが 15g A. 長ねぎ(白い部分) 1本分 A. 水 800ml*1 A. 清酒 大さじ3 A. 野菜ブイヨン*2 5gx2 しょうゆ 大さじ3 B. 砂糖 大さじ2 B. 本みりん 大さじ1 B. 水 200ml*3
牛すじは切らずに分量外の水とともに鍋に入れて火にかけ、ゆでこぼして(沸騰状態で2分)、ぬるま湯で洗ってザルにとる。
にんにくは潰し、しょうがは皮つきのまま2~3mm厚にスライスする。
よく洗った鍋に牛すじとAを加えて中火にかける。アクはほとんど出ないが、必要ならひき、落し蓋をして弱火で3時間ゆでる。時折水の量を見て、補充*1する。
牛すじと下ゆで汁を分け、下ゆで汁は濃すぎるので別の料理に*4使う。
鍋を洗い、牛すじと水を加えて中火にかけ――
写真はひと晩おいたもの。
沸騰したらみりんと砂糖を加えて混ぜ――
再沸騰後7~8分煮る。しょうゆを加えて混ぜ――
10分ほど煮込めばできあがり。
うすくななめ切りするか、小口切りにした長ねぎをのせ、七味唐辛子をふっていただきます
*1 かぶってかぶるくらいの分量。30分後、1時間30分後、2時間30分後にそれぞれ200ml追加し、合計では1400mlに。3時間煮た後には250mlが残りました。
*2 またはコンソメキューブ 4gを2個。みかん亭ではオーサワの野菜ブイヨンが標準装備となりました。
フォンドボーやフュメドポワソンはオーネ(マスコット)のままです。
*3 ひたるくらいの分量。
*4 みかん亭では、大根を煮ましたが、そのお話はまた後日。
ということで、みかんと亭みかんは、ヘスティア・ファミリアに決めました
2022年に放送のダンまちⅣ では、18階層や50階層のセーフティポイント(安全階層)でお料理をする亭みかんやあとかたづけをするみかんの姿が見れるかも知れません
さらにどうでもいいことですが、紀元前1年の翌年は西暦1年なんだそうです
なるほど、言われてみればごもっともなんですけど…