道端の風にゆれる数本の草を、

以前あなたが「くっつき虫」と教えてくれたような。

調べたら、

確かに名をアメリカセンダン草というらしい(写真)。

 


外国名がつけば繁殖力が強く蔓延(はびこ)るイメージだが、

それより佇まいの静けさが気になって。

黄色い小花はひっそり都会の路地に咲き、

茎の赤みは近くの紅葉した椛(もみじ)と競っているのか。

人は通り過ぎ商用車がたまに走り去り、

世界は慌ただしく動き続けるのに、

この世界だけは時間の外側で息づいているのか。

実をつけいつか風に運ばれ、

誰かの服にそっとしがみつく。

そんな冒険家だから、

たとえ踏まれても引き抜かれても、

へこたれないでまた芽吹く。

路傍のそれも無名の草が、

今の私の歩みにそっと寄り添うように。
 

 

     by 啐啄(そったく)童子

 

今までも、そしてこれからも足あと
  希望の光晴れを心に抱きブーケ1前に進む マルクワークス山越