『悪なき殺人』第32回東京国際映画祭(2019)コンペティション部門上映作品。 | himawari's diary

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鑑賞日 2022年1月1日(土)
 
 
製作年 2019年
 
製作国 フランス・ドイツ
 
言語 フランス語 日本語字幕
 
尺 116分 
 
公開日 2021年12月3日(金)
 
原題 Seules Les Bêtes
 
レイティング R15+
 
配給 STAR CHANNEL MOVIES
 
 
スタッフ
 
監督 ドミニク・モル
 
原作 コラン・ニエル
 
脚本 ドミニク・モル、ジル・マルシャン
 
 
主なキャスト
 
ダミアン・ボナール:ジョゼフ
 
ロール・カラミー:アリス
 
ドゥニ・メノーシェ:ミシェル
 
ナディア・テレスキウィッツ:マリオン
 
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ:エヴリーヌ
 
ギイ・ロジェ・”ビビーゼ”・ンドゥリン:アルマン
 
バスティアン・ブイヨン:警官
 
 
概要
 
フランスの山中にある寒村で、一人の女性が失踪し殺された。
疑われたのは農夫・ジョゼフ。
ジョゼフと不倫する女・アリス。
妻のアリスに隠れてネット恋愛する夫・ミシェル。
そして遠く離れたアフリカで詐欺を行うアルマン。
秘密を抱えた5人の男女がひとつの殺人事件を介して絡まり合っていく。
 
だが、我々はまだ知らない...
この事件がフランスから5000㎞も離れた場所から始まり、
たったひとつの「偶然」が連鎖し、悪意なき人間が殺人者になることを。
(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
第32回東京国際映画祭(2019)の
 
コンペティション部門で上映された時のタイトルは
 
『動物だけが知っている』でした。
 
今回邦題を『悪なき殺人』として公開されました。
 
第32回東京国際映画祭(2019)では、
 
見事、観客賞を受賞。
 
新人のナディア・テレスキウィッツは
 
最優秀女優賞受賞という快挙。
 
 
なかなかおもしろかったです。
 
女性の失踪・殺人事件が核になっています。
 
登場人物たちが、
 
それぞれ報われない愛に翻弄されていることが
 
思いもよらない事態を引き起こします。
 
 
序盤は静かに淡々と過ぎていきますが
 
徐々に意外な真実が明らかになってくると
 
勢いがつき、テンポがよくなります。
 
 
パズルのピースがはまっていくように
 
伏線が回収されていくのが小気味よいです。
 
 
複数人の目線から描かれているので
 
最初は一見何でもないようなシーンが
 
実は重要だったりするので、
 
どのシーンも見逃せません。
 
 
雪のフランスの田舎町と
 
熱い、アフリカのコートジボアールが舞台となって
 
人の思いが交錯するのもおもしろいです。
 
 
途中の詐欺事件では
 
安易に騙されすぎじゃないの、などの
 
疑問はあったのですが、
 
どれもラストへの伏線となっていたので
 
あまり突っ込まずに観た方がいいかもしれません。
 
 
「人間は、『偶然』には勝てない」と、
 
ポスターにも、本編のセリフにもあります。
 
観終わってから考えると、偶然というよりも
 
必然で連鎖が起こったように感じました。
 
 
想像に任せて終わったところもあるので
 
もう少し続きを観たかった、
 
というのも多少ありますが、
 
色々考えさせられる、
 
この余韻も、いいものですね。