存在感のある鼻(団子鼻と小鼻が強調)に対し、私が鼻尖縮小術を先に行う理由 | ヒルズ美容ステーション

存在感のある鼻(団子鼻と小鼻が強調)に対し、私が鼻尖縮小術を先に行う理由

最近の傾向として、鼻の手術は隆鼻よりも鼻尖形成が多いです。

 

というのもプロテーゼなど人工物挿入を嫌がる方が増えていることが一つ。

 

そしてSNSの普及により、簡単に芸能人やモデルさんなどの綺麗な鼻の写真が、

 

誰でも簡単に閲覧・収集ができるようになりました。

 

それにあわせ、もともと日本人に多い団子鼻と小鼻の形(特に広がり)が、

 

理想とする鼻と異なり、その人にとっての“存在感のある鼻”として認識され、

 

『なんとかこの“存在感のある鼻”を改善したい!』

 

と思う方が増えてきたことなどが原因と考えられます。

 

団子鼻 存在感のある鼻

 

今回の症例はそんな団子鼻と小鼻の形で悩み、“存在感のない鼻にして欲しい”というものでした。

 

また鼻尖縮小と小鼻縮小の同時手術を希望されました。

 

私の所見(下記①〜③)では、

 

①正面像で鼻尖部と両鼻翼の比率が悪く、鼻孔のMのピークが外側に向いている。

 

②下からの見た像では、鼻尖と鼻翼の境界がやや不明瞭で、鼻孔は丸みを帯びている。

 

③小鼻の皮膚が厚い。

 

でした。

 

本人は小鼻の形も気にして鼻翼(小鼻)縮小の同時希望していましたが、

 

私は鼻尖を行うことで気にならなくなると判断し、

 

「先に鼻尖を行い、それでも気になるようなら小鼻縮小を後々行えばよいのでは」

 

と本人に伝えました。その理由は下記(*1)に示します。

 

(*1)基本的に鼻尖部と鼻翼(小鼻)部の同時施術を希望する場合は、まず鼻尖を行います。

 

 先に鼻尖を細くすることで両小鼻の皮膚が中央へ引っ張られ、

 

 バランスが良くなる症例が多いことです。

 

 逆に先に鼻翼(小鼻)を行うとより団子鼻が強調され、

 

 最悪鼻孔の変形(コンセント鼻)を起こす可能性もあります。

 

術前にシミュレーションを行い本人も納得されたので、

 

局所麻酔下でオープン法(*2)により鼻尖形成(鼻尖縮小)を行いました。

 

局所麻酔で行うことは意外に重要で、本人に引き締め具合など確認してもらえるからです。

 

手術が終わり「えっ!?この鼻は私の希望と違う・・・」ということが極力ないようにするためです。

 

(*2)私がオープン法を推奨する理由は、

 

鼻尖縮小 ビフォー・アフター③

 

 術野が広く確保でき、軟骨の位置・状態を正確に把握できるからです。

 

 また軟骨を広い視野で丁寧に剥離(一部靭帯の切離)することで、

 

 軟骨の可動性が上がり操作の際に自由がききます。

 

 更に出血が少なく術後の腫れを極端に少なく出来るので、

 

 ダウンタイムが短く結果がよりよくなります。

 

 もちろんクローズ法でも丁寧に剥離すればよいのですが、

 

 そもそも鼻翼軟骨は左右対称(上の写真縮小前参照)ではないことが多く

 

 フックなどを使って軟骨を引っ張りだして操作しても、

 

 軟骨の位置異常や左右の非対称性などを正確に確認することが困難で、

 

 どうしてもオープン法より劣ります。

 

 オープン法は鼻柱部分を切開しますが、この傷は意外にも目立たなくなります。

 

 これらの理由から私は鼻尖形成は基本オープン法で行っています。

 

 

では最後に症例を供覧します。

 

手術はオープン法による鼻尖形成(鼻尖縮小術)で両鼻翼軟骨上を広範囲に剥離し、

 

軟骨の非対称性を確認、内側脚と外側脚の折れ位置の違いもあり、

 

一部靱帯を離断し可動性を上げ、少し回転をかけて縫縮していきました。

 

鼻尖縮小 ビフォー・アフター①

 

正面像で鼻孔のMのピークが術前に比べ内側に向き、

 

鼻尖部と両鼻翼とのバランスが良くなりました。

 

まだ術後2ヶ月ですので、今後もう少し細くなり鼻孔縁も下がるでしょう。

 

鼻翼(小鼻)縮小を行っていませんが、鼻尖部を整えたことで

 

両小鼻が内側上方に引っ張られ、

 

鼻翼(小鼻)が目立たなくなりました(全体的に存在感は薄れたように見えます)。

 

鼻尖縮小 ビフォー・アフター②

 

また下からの像で鼻尖と鼻翼の境界が明瞭になり、

 

鼻孔の形態が洋梨状となりバランスがよくなりました。

 

小鼻の皮膚も少し薄くなったようにも見えます。

 

術後約2ヶ月で鼻柱部の傷は少し赤みはありますが、

 

ここにお化粧をすればほとんど目立たなくなるでしょう。

 

今後はさらに腫れが引き、後戻りと戦い、

 

そして完成は半年!

 

今後も経過をおいましょう。

 

 

 

鼻尖縮小を先に行えば小鼻の形態が目立たなくなるよい例です。

 

また今回の大きな目的であった・・・

 

“存在感のない鼻”にする試みは達成できたかなと思います。

 

          丸山成一

 

 

※before &afterの画像についてのご注意

写真はあくまで参考画像であり、症例により効果や満足度は異なりますのでご了承下さい。

 

※リスク・副作用・合併症

内出血、腫脹、感染、鼻先が硬くなる、アップノーズ・ピンチノーズ・パロットノーズ・ポリービーク変形など形態異常、

鼻孔の変形、鼻尖と鼻翼の間の溝の形成、瘢痕形成(オープン法の場合は、鼻柱に傷跡が残る可能性があります)、

自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。