ヒルゲイツです。メリークリスマス!

 

何と一年放置していたこのブログ、そういえばあったな的なのりで再び再開することにしました。

 

 

で、いきなりタイトルが物凄い荒れネタなわけですが。

私のYoutubeやTwitterはそこまで荒れネタ、もしくは否定的な発言について触れることは出来る限り控えている(一部例外は除く)のですが、ここでは鉄道、または旅行について関係があるものならとにかく首を突っ込んでいくことにします。そのために復活させたようなものですね。

 

先日、グレタさんが「席が混んでて座れなかった」という発言をし、それに対してドイツ鉄道が「お前ファーストクラス予約してたよね?」って反応をしたのが話題になっていました。ドイツ鉄道の反応に対して「グレタはファーストクラスで優雅に過ごしてたのに嘘ついてて草」などと言ったグレタさんに対する批判的な発言も見られました。

 

個人的にはそもそも一個人のつぶやきに対して一企業(ドイツ鉄道の筆頭株主はドイツ国なので、事実上の国鉄、つまり国とも言えます)が晒すという事自体頭がおかしいとしか思えないことですが、それ以前に実は「ファーストクラスを予約してたとしても席がない」ことは十分にありえる話だったりするのです。

 

それは「予約していた列車が運休、若しくは大幅な遅延が発生した場合」です。

実はドイツ鉄道は慢性的に運休や大幅な遅延が発生していて、殆どドイツ鉄道を利用したことがない私ですら一度その被害にあってはいる(私の場合はミュンヘン駅員が有能で即効予定は巻き返せたのでそこまで実害はなかったのですが)ほどです。

実際に私が被害を受けた時の動画はこちらをどうぞ。

 

どれぐらいドイツ鉄道の遅延や運休が酷いかというと

  1. 電車が着く時間になって初めて遅延の案内表示が出る
  2. 電車が着く5分前に運休のお知らせ
  3. そもそも電車が指定されたプラットフォームに来ない(無告知)
  4. 電光掲示板に表示されている全ての電車に注意書き(遅延、運休、一部車両閉鎖等)が記されている
  5. 遅延が発生して数十分~数時間後に遅延のアナウンスがされる
などなど、書いていくとキリがないわけです。
 
そして何よりドイツ鉄道で問題なのは「振替輸送」なるものが基本存在せず、基本迂回ルートを振替輸送として提案してくる点です。
 
日本で例えるならば、もし東海道新幹線が大幅な遅延、及び運休になった場合、N700系の定員である1,323人、その数倍から数十倍はあるであろう人を運ぶ迂回ルートを考えなければなりません。
ここでリニア新幹線があれば特に何も考えずリニア新幹線に乗り込めばいいのですが、今現在はありません。
リニア新幹線についてはこちらの動画をどうぞ。

 

 

問題は在来線を利用して迂回をする場合です。例として東京~名古屋間を新幹線以外のルートで迂回するとなった場合、考えられる迂回ルートは
  1. 中央線経由で行く
  2. 東海道本線経由で行く
などの案が浮かびます。
中央線経由も東海道本線経由もE233系や313系等の通勤列車で迂回することは理論上可能ですが、ダイヤ的な問題で途中駅で乗り換えを何回かしなければならず、かつ新幹線に対してあまりにも時間がかかりすぎるため新幹線の迂回ルートとしては正直あまり使えそうにありません。
 
となるとやはりE353系(あずさ、新宿~松本間)や373系(ホームライナー沼津や特急ふじかわ、最近だとゆるキャン△梨っ子)、383系(ワイドビューしなの、長野~名古屋間)といった近郊型特急列車を利用しての迂回が一番いいのですが、問題は定員です。E353系はN700系の1/2、373系に至っては1/10ほどしか定員がありません。E353系ならまだしも373/383系を利用して通常利用するお客さんに加えて新幹線のお客さんを乗せられるわけがありません。
 
この問題が実際に起こっているのがドイツ鉄道です。上でも述べましたように運休や大幅な遅延は頻繁に発生しています。
それに対してドイツ鉄道は迂回ルートとして近郊型特急(以下インターシティといいます)を利用することを提案してくる事が多いのですが、問題は運休/大幅遅延が発生したのが常時利用者が多い国際特急列車、若しくは大都市を繋ぐ大動脈路線だった場合、インターシティではまずキャパオーバーする事がほとんどである=立ち席になる可能性があります。
ただでさえ利用者が多いインターシティに更に国際特急列車利用者が全員乗り込んできたら当然ですがキャパシティを優に超えます。
 
最近ですとインターシティの列車が2階建て車両になったり(Bombardier Twindexx等)しているので、「誰も乗っていない場合は」なんとか定員に収まるぐらいにはなるようになりましたが、それでも「通常のインターシティ利用者が0人」を想定している意味のない前提での話であり、かつ車両そのものもまだまだ導入が進んでいないのが現状です。
 
グレタさんやドイツ鉄道がこれ以上話を膨らませるつもりはない以上真相はわかりませんが、少なくとも以上の説明のように「予約したのに席がない」ことは特にドイツ鉄道ならかなりあり得る話なのです。
 
そのため「ファーストクラスを予約していた」だけでは実際にグレタさんがファーストクラスに「乗れていたのかどうか」というのを決めつけるのは早合点というものだと私は思います。
 
余談ですが、多分グレタさんは「Interrail pass」というパスを使って移動していたんだと思います。Interrail passはEU圏に在住している人(移住許可書があれば日本人でも可)のみが買えるパスですが、EU rail passというほぼ内容が一緒のパスが日本人向けにあります。
私はそのパスを使って様々な欧州の場所を旅していてそれを動画にしています。よろしければチャンネル登録をお願いします。
 
注:高速鉄道を使っている場合、迂回ルートとしてまた別の高速鉄道を使う迂回ルートを示されることも多いですが、これもまた同じく高速鉄道利用者の上に更に別の高速鉄道利用者が入ってくるわけなので例外にもれずキャパオーバーになります。しかも国際特急列車は基本激混みです。詳細は以下の動画でご確認ください。

 

 

ヒルゲイツです。

 

まずは多忙により、暫く更新ができなかったことをこの場を持ってお詫びしたい。しかし、ある程度余裕もできたので、また更新していこうと思う。

 

 

 

今回は日本に残る唯一の寝台列車、サンライズについて話そうと思う。

 

従来より日本含む世界の寝台列車の常識は機関車と客車方式であった。前回乗ったチェコとハンガリーを結ぶ寝台列車もこの客車方式だった。

 

 

しかし、寝台列車の代わりの高速夜行バスや新幹線、LCCといった安く、かつ早く目的地につける方法が確立されていった昨今、所謂従来の寝台列車、通称ブルートレインは昔のものとなっていた。

また、そもそも機関車の運転手が減少傾向であり、在来線の速度が上昇したりしている中で加速力や最高速度が100キロ止まりの日本だと他の在来線の運行に支障をきたすようになり、その上客車そのものも老朽化が進み、結果ブルートレインは全滅した。

 

一方観光列車としての寝台列車は残り、トワイライトエクスプレス、カシオペア、北斗星といった観光寝台列車は暫くは残されることになった。しかしこれらは殆どが北海道新幹線の改行に伴い、半ば強制的に廃止にさせられてしまった。

話は逸れる上に愚痴にはなってしまうが、この北海道新幹線、儲かるどころか北海道新幹線の損失でJR北海道が抱える赤字路線が複数本賄えるぐらいの大赤字になっている。上記の観光寝台列車を潰してまで作る必要は本当にあったのだろうか?JR九州がやったように札幌函館部分開業の方がJR北海道にとっても良かったと私は感じている。

 

話を元に戻そう。このように色んな理由で寝台列車は日本では廃れていったが、唯一残ったのがこの285系、通称サンライズ瀬戸・出雲である。

 

このサンライズは世界でも珍しい電車式の寝台列車である。実はこの前に電車式の寝台列車はあるにはあったのだが、これは以下の動画を見ていってほしい。

 

 

 

サンライズは1998年に登場。既にあった寝台列車出雲、及び瀬戸の後釜として作られた。この時期は既に寝台列車の衰退が始まっていたが、この寝台列車2つはそれぞれ乗車率も高めで、その上ビジネス客も比較的多かったことからサンライズ瀬戸を中心に話が進み、結果サンライズ瀬戸・出雲という形でデビューになった。

 

このサンライズが当時の中で画期的だったのはその設備の充実さである。サンライズ運行から凡そ20年たった今でも遜色ない設備の充実さや、全席(のびのび座席除く)個室というのは当時としては異例中の異例のことであった。

 

結果論からすると電車式で加速力や最高速度が在来線と遜色ないこと、そしてこの設備の充実さ、この2点のおかげでこのサンライズは”寝台列車ジェノサイド”時期をくぐり抜け、現在に至るのである。

 

またサンライズ出雲の行き先、出雲市には女性に人気の出雲大社があり、かつ全車個室なので女性に優しいという点で女性人気も獲得した・・・のだが、実は当初はサンライズ瀬戸の方が注目されていて、出雲はあくまでも瀬戸のおまけでしかなかった。

というのもこのサンライズは当初観光列車ではなくビジネス客向けに作られたものなので、ビジネス客が瀬戸に比べて少ないサンライズ出雲はそこまで注目されてはいなかったのだ。

しかし結果は出雲市に行くというただ一点のみの理由で利用者が出雲市の方が多くなっている。ビジネス客はどちらかというと岡山で乗り換えるので、そこにサンライズ瀬戸も出雲もあまり関係ないのだ。

 

上記の動画ではカットしたが、サンライズ出雲には岡山駅を出発後、それぞれの駅で駅周辺の観光案内がある。これはビジネス客主体として作られた「ビジネス寝台列車」としては異例も異例のことで、いかに観光需要があるかというのをJR西日本自らが証明している。

 

ということでざっとサンライズの紹介だったがいかがだっただろうか。今クルーズトレインというオリエントエキスプレスのパクリもといリスペクトのものが走っているが、やはり私は従来の寝台列車が好きであり、このサンライズも好きである。そのため読者には一度でもいいので乗ってみてほしい。

 

 

 

 

今後の予定についてだが、元旦から大型海外企画がスタートする。今までの中では最大、そして最高、そして尚且最長の旅となる予定なので乞うご期待。

また、その前にちょっとした企画も用意した。これは単発レベルの小さい旅にはなるが、コレもまた期待してほしい。・・・実はコレを書いている次の日がその企画予定日なのだが・・・まだ完璧に予定が組まれていない。急がなければ。

 

ヒルゲイツ


次の日本での企画が決定した。


前回あげたこの動画を見ればわかるが、この時のフライトキャンセルが返金されておらず、かわりのクーポンをくれていたことにこの動画を作っている最中に気づいた。Youtuberやってなければそのまま紛失していたであろう。感謝である。

人生初の沖縄である。楽しみたいと同時に、視聴者にも楽しんで貰えるような動画を作りたい。

ヒルゲイツ