春の気配 | 引田香織オフィシャルブログ「おかえり 」Powered by Ameba

春の気配

さいきんは、夕焼け空がすっかり春色。

秋や冬の、切なさと心許なさが いっぺんに
強い、熱い、眩しい光になって
胸にぐいーと迫ってくるあの感じとは全然ちがって

ほんのり淡い、一瞬の恋をしちゃったときの
ちょっぴりはずかしいほっぺみたいな染まり方をしている。
まんまるが、似合うかんじ。

あの色を、そのまま女の人の着物にしたら
さぞかし優美だろう。
どんな女の人でも、まちがいなく
村一番のべっぴんさんに仕上がるだろう。

そんなことを思い浮かべながら
電車にのって、窓越しに春の夕暮れを眺めるひとときは
最高にしあわせ。

駅や大きなビルたちで空が隠れたあとに
ばっと視界が開けて、あの春色の夕焼けが登場すると
みずみずしい感動で 体中がうるむ。

人は、自然に暮らしていれば
周りのしあわせを願うようにできてるんだなーって
あの春めきを見ていると、感じる。

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先日、春屋さんに行きましたりぼん

そう!実は、お店をもう少し
続けられることになったのです…はーと

「50歳で店はやめるって昔から決めとったけん。」

そう断言したマスターの固い意志を変えさせたのは
お客さんたちの、大量に溢れかえった愛でした。

1月末に「ラスト春屋ライブ」をして
そのあと、2月でお店を閉める話は決まってたにも関わらず
お客さんたちの必死な言葉は、いっこうに止まらなかった。

「頼むからやめんでくれよ」
「何とかもう少しだけがんばってくれんか」
「俺たちの春屋が今なくなるのは、淋しすぎるよ」

それからお店は、マスターに懇願するように(笑)
なじみのお客さんで連日パンパンcrml
その噂を聞きつけて、新しいお客さんも増えてきて…

不景気なんてはね飛ばしちゃうくらいの活気が
春屋さんに戻ってきたのですsei

悩みに悩んだマスターだったけど、ついに熱意に折れて
「あと1年くらいはがんばってみよか」と
春屋続行が決まったのでしたsei

「男に二言はない!」という信条もあってか
「かおり、すまん。いろいろ騒がせたのう…」と
はにかむマスターは、しあわせそうな春そのものに見えて

マスターの体調もあるし、この先いつまでお店を続けられるか
わかんないけど、あたしは心から嬉しくて、こっそり泣いた。

上京してから、ずっと
あたしの心の支えだった小さなお店。
もう家族みたいだった、みんなと会える大切な場所。

もっと大事にしなきゃなキラキラ
近すぎて鈍感になっちゃう、かけがえのない人や景色。

明日も同じ。なんて保証、人生には何もないんだから。

さぁー!今度は春屋「復活ライブ」だね!
マスターsei

さて、いよいよ3月になりまして
吉祥寺のライブまで、あと5日となりました。

今までで1番大きいワンマンライブハート
お客さん来てくれるかな…
みんなに喜んでもらえるかな…

期待と不安って、いつも似ている。
それは、春の訪れにも、どこか似ている。



急いでいるときこそ、ホットケーキを焼こうにこちゃん
かおりより