関節リウマチは免疫系細胞が間違えて様々な関節の滑膜を攻撃した、自己免疫疾患です。
この疾患は炎症の基本的な症状、熱、痛み、赤み、腫れ、障害された関節の機能低下を引き起こします。関節包の中の炎症は、関節軟骨を破壊し関節包を引き延ばす。それによってリウマチを患った関節は酷く傷つきます。
後期になると、過度に活動的な抗体が、心膜や血管、肺、筋膜を攻撃する時があります。リウマチの炎症が関節包の外側の組織を巻き込んだ場合、ほかの疾患も起こることがあります。病理学的には、涙腺や唾液管の乾燥(シェーグレン症候群)、胸膜炎、心膜炎、血管炎、レイノー現象、皮膚潰瘍、胃腸の潰瘍など、すべてがリウマチの合併症として起こりえます。
さらには、変形したり、骨が障害された関節は、脱臼や虚脱の可能性もあります。時には障害された関節にある腱が引き延ばされて切れることもあります。もし疾患が第一頸椎と第二頸椎に見られた場合、関節に虚脱が起こり、結果として脊柱を損傷し、マヒを起こすこともあります。
自他覚的症状
憎悪と寛解を周期的に繰り返す。
発症期
不快感、微熱、筋肉痛。
特定の関節の鋭くなる痛み。
関節が熱を持ち、痛みを伴い硬くなる。
通常、手や足の指の関節に症状が出やすい。
沈静期
指や肘、その他の部分に永続的なリウマチ結節。
一般的な治療法
リウマチの治療の目的は、痛みを緩和し、炎症を制限し、関節の障害を抑え、機能を改善することである。病気の進行を制限するのに、薬物治療や理学療法が用いられる。
もし、その病気が簡単に治療できない関節に起こった場合、外科手術も有効な手段である。関節置換術も、障害され決裂した腱を修復したり、病んだ骨膜の一部を取り除いたりする手術とともに選択肢の1つである。しかしながら、滑膜は成長して元の状態に戻るため、これは一時的な手段にすぎない。
薬物療法
一般的に、まず炎症と痛みを抑えるために非ステロイド系の抗炎症薬で治療される。もしそれで効果がなければ、ステロイド系の抗炎症薬や、免疫抑制剤などを含む他の薬剤が介入する可能性もある。それらはしばしば症状をかなり軽減するが、多くの深刻な副作用をもたらす恐れがあるため、長期間にわたって治療に使うことはできない。
マッサージに期待できる効果
炎症がある間、反射作用のある、または強めのマッサージは一時的に症状を落ち着かせる可能性がある。
鎮静期間中のマッサージは、可動性を改善し、関節のまわりにある軟部組織の状態を良好にする場合がある。
健康維持や、ストレス管理としてのマッサージは、リウマチの炎症の発生を減らす助けになりえる。