カウンセリングに来られるクライエントさんは、誰かの行動や言動で悩んでいます。

 

これが、簡単に解決が出来ない家族の悩みなら尚更です。朝から晩まで、悩みは頭から離れなくても当然ではないでしょうか。

 

悩んだ末に、「カウンセリングを受けたら上手くいくかもしれない」と考えて、お問合せをいただきます。

 

 

 

 

「こどもが反抗期で、言うことを聞きません。どうしたらいいでしょうか。」

 

「母は毒親で、孫の事まで自分の思い通りにコントロールします。縁を切りたいです。」

 

「夫の暴力で苦しいです。助けてください。」

 

 

 家族カウンセリング研究所で行うカウンセリングは、一対一のカウンセリングだけでなく、親子、夫婦、家族など、複数での話し合いの場として、カウンセリングを希望される方も多いです。

 

第三者のカウンセラーがいる事で、家ではケンカになる話も、冷静に話し合いが出来、本音を言える場にしたいと考えているからです。

 

 カウンセリングに行こうと決めたクライエントさんの悩み、悩みの原因だとされるご家族それぞれにも、ご自分の言い分があります。

 

また、どちらも家族が上手くいかない悩みの原因は相手だと思われているので、最初は、相手の悪口やののしりあい、原因探しがカウンセリングの中心になります。

 

しかし、それぞれぞれの心の中に溜まった思いの丈を出し終わった後には、冷静になり、ご家族が考えた解決策を見つけられるのです。

 

相手を変えたいと思う

 

 結婚前は、相手の長所だと思っていたところが、結婚後には短所に変わることがあります。

 

「優しいところが好きで結婚を決めました。」

 

「夫の優柔不断なところが大嫌いです。」

 

 人は結婚したからといって、急に性格が激変する事はありません。

 

しかし、自分の求めるものが変われば、相手の長所だと思っていたところも、短所に変わり、好きが嫌いになってしまう事はあるのです。

 

 

 お子さんの不登校で悩み、カウンセリングを受けた四十代の女性は、

 

「夫が優柔不断で、子どもの事を相談しても、聞くだけで、何もしてくれません。転校をさせるのがいいのか、それとも保健室登校を続けさせるのがいいのか。私任せで、何一つ決めてくれないのです。子どもが不登校になってからは、毎晩、夫婦喧嘩が絶えません。」

 

変わるのは夫ではなく妻

 

 夫の暴力が続いて、「離婚」という文字が頭をよぎっても、離婚は簡単ではありませんが、離婚しても自立できる経済力や、実家の支援、理解は離婚を後押ししてくれます。

 

現実は、暴力に耐えてでも、子どもや自分の生活を守るしかないと考え、日々生活をしている方もいるのです。正直なところ、暴力を振るう夫を変えるのは、かなり難しいです。

 

何とか暴力をやめさせ、夫を変えたいと努力しても、上手くいいかない方も多いのではないでしょうか。

 

 

他人と過去は変えらないが自分と未来は変えられる

 

 この言葉は、カナダの精神科医エリック・バーンの言葉です。

 

暴力を振るう夫が悪いのは誰にでもわかります。

 

だからこそ、相手が悪いと言っても何も変わりません。

 

相手を変えるのは難しくても、自分が変わることは出来ます。自分の行動を変えるだけで、結果が変わり、未来が変わるのです。

 

「自分が悪くないのに、どうして私が変わるのですか。」

 

 良し悪しの判断では、暴力を振るう夫が悪いのは事実です。

 

それでは解決出来ない問題だからこそ、自分が出来る事を探し、行動する視点を持つことが大切です。

 

苦しく、「大変」な事が起きているからこそ、他人ではなく自分が変わってみませんか。

 

「大変」だからこそ、大きく変わるチャンスです。

 

 字の通り、「大変」とは大きく変わると書きます。

 

自分が大きく変わるからこそ、何か新しい世界が見えてきます。

 

自分が変わったとしても、夫の暴力は無くならずに、結果として離婚しかないかもしれません。

 

それでも、自分が行動した事実は残ります。

 

他人任せの人生ではない、未来の自分を信じた行動は、自分が大きく変わるチャンスなのです。