愛媛県八幡浜市、西予市の廃校休校巡り(2014/05/02~03) | haiko-riderのブログ

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2010年春から現在まで、趣味で廃校休校巡りをしてます。
これまでに訪れた校舎や思い出を記事にしてます。
無分別な廃墟探索とは全く異なりますので、誤解無きように。

八幡浜市(やわたはまし)は、愛媛県の南西部に位置し、

四国一の規模を誇る魚市場をもつ市です。
温州みかんの銘柄産地としても知られています。

2005年(平成17年)3月28日、西宇和郡保内町と合併(合体)し、新しい八幡浜市となりました。
自称「日本一のみかん産地」として、山頂近くまでみかん園が広がっています。
八幡浜市から南の宇和海沿岸部は養殖業も盛んであり、

多種類の魚貝類の取引がなされています。
水揚げされた魚介類は、京阪神方面をはじめとして各地に陸送されており、
トロール漁業の基地でもああります。

 

西予市(せいよし)は、愛媛県の南西部に位置する市です。
2004年(平成16年)4月1日に東宇和郡4町と西宇和郡三瓶町の5町が

合併(新設合併)して新しく誕生しました。

そのため、市域は東西に横長い形をしています。
東は高知県境の山々と接し、西は宇和海に面しており、

その標高差は1,403mあります。その間に宇和盆地があります。

同市出身の有名人には、草彅剛(SMAPのメンバーで歌手、俳優、タレント、西予市生まれ)
宇都宮健児(弁護士)らがおります。


磯崎小学校2



磯崎小学校1

磯崎小学校3
磯崎(いさき)小学校(2007年閉校)

旧保内町の伊予灘に面した磯崎地区にあります。

鉄筋2階建ての校舎ですが、建物の入り口に

会社のロゴがあり、閉校後は民間の事務所か工場として

使用されていました。

手前の1階が茶色の屋根の建物は屋内運動場です。

海岸沿いは平地が少ないため、校庭がない学校が

多いです。

このように屋内運動場を別に建てて体育の授業等に使用して

いました。

天気が良くても、外で伸び伸びと走り回ることができることができないのは

少し可愛想ですね。

入り口近くに立派な閉校記念碑が建っておりました。


喜木津小学校5

喜木津小学校3

喜木津小学校2
喜木津(ききつ)小学校(2005年閉校)

磯崎小学校から国道378号を南に10分ほど走った喜木津地区に

あります。

鉄筋3階建ての重厚な校舎です。

高台にあり、海辺の集落と海岸を見渡せる場所にあります。

校舎の隣に、尖がり帽子の時計塔が見えますが、

教会のような外観に惹かれて近付くと

屋内運動場でした。

この集落も海と山が接近しており平地がありません。

閉校記念碑の上には、素晴らしい自然を詠った校歌がありました。

1991年度の在校生徒は16名でした。


喜木津小学校4
喜木津小学校からみた風景

狭い校庭は雑草が蔓延りフェンスに蔦が絡まり、

子ども等も久しく遊んでいない様子でした。

民家の向こうは海です。


八幡浜駅2

八幡浜駅1
八幡浜駅

八幡浜駅は、JR四国予讃線の駅であり、全特急列車が停車する代表駅です。
駅名標のコメントは「みかんの香る四国最西端の駅」とあります。


日土小学校2

日土小学校3

日土小学校6

日土(ひづち)小学校(現役)

旧保内町中心部から県道28号を喜木川に沿って山間部へと

入って行きます。

みかん畑が迫る川に、デッキが突き出た木造校舎があります。

平成21年6月に修復工事が完成した日土小学校校舎は、

平成11年ドコモモ20選に選定され、平成24年11月には

WMF/ノール モダニズム賞を受賞、同年12月28日には国重要文化財の指定を受けました。

鉄筋造が主流だったモダニズム建築を木造で実現した歴史的建造物として

高い評価をうけております。
一時は取り壊しも議論されていましたが、地域の人たちの強い思いで

復元する事になったそうです。

撮影時の裏話ですが、みかんの木が生い茂り容易に近づけないこと、

私有地であることから、たまたま除虫剤の散布に来られていた所有者の方に

快諾いただき撮影しました。

クモの巣をかき分け、みかんの枝に叩かれながらデッキが見える

位置まで移動して撮ったものです。

道路に面した校舎の表に周ると、川面の校舎とは違った顔でした。

薄緑の屋根に白い壁、檻のような細かい格子窓で、何か堅苦しそうな表情に

見えました。


日土小学校4

日土小学校後方の集落

段々畑の上まで民家が連なっています。

 

日土東小学校1

 

日土東小学校2

 

 

日土東小学校5


日土東小学校8

日土東小学校9

日土東小学校7

日土東小学校6

日土東小学校4
日土東小学校(2014年3月閉校)

日土小学校から喜木川に沿ってさらに奥へ進みます。

途中から県道234号を3kmほど入った場所にあります。

沿道の標識から最近閉校になったことが判りました。

日土東小学校・保育所ともに下流にある日土小学校・保育所に

統合され閉校・閉所になりました。

入り口は狭く、木造校舎は全貌は一部しか見えません。

近くに巨大なベージュの鉄筋校舎があるためですが、

庭先にカラフルな遊具があり、建物の外観から保育所と思われます。

2階建てのこじんまりとした木造校舎は、奥に控えめに建っておりますが、

下見板張りの美しい木造校舎で、劣らず存在感がありました。

入母屋風の玄関ポーチもしっかりしています。

校舎の壁には、感謝を込めた手造りの横断幕が掲げられていました。


長谷集落
長谷(はせ)集落の風景

再び国道197号に戻り、八幡浜市内に入ります。

八幡浜高校の裏手から、林道のように狭く起伏に富んだ道を上っていきます。

みかん畑の広がる山肌に民家が点在しておりますが、

次の目的地までは標識もなく枝分かれした道が多く

不安な道程です。

 

長谷小学校1

山奥の集落から細い道を下ったところに

大きな表示がありましたが、

校舎でなくビニールハウスでした。


長谷小学校3

その奥に、小さな校庭と緑色瓦屋根の簡素な

校舎が見えました。

 

長谷小学校11

手前の平屋建て校舎とL字型に繋がっています。


長谷小学校10

長谷小学校5
校章は、野球のボールに菱形を重ねたようなマークです。

窓や扉はすべてアルミサッシに取り替えられていました。


長谷小学校8
体育倉庫と書かれた物置には、

扉に生徒等が描いた運動服姿の絵がありました。

長谷小学校12

一輪車の数からすると、閉校時には全校生徒十数名であったと思われます。

 

長谷小学校7

実に素朴な石碑です。

「白い花は白く」

 

長谷小学校2

長谷小学校(2013年閉校)

八幡浜市の山間部の秘境とも言える高野地集落にあります。

地元の方に聞いてやっと辿り着きました。

徳島県の山間部の分校を思い出しました。

同じような迷路のような道程です。

市内では最も標高のある場所と思われます。

1991年度の在校生徒は16名でした。


長谷小学校9
長谷小学校の校庭からみた風景

生徒達は各々幾つもの山を越えて通学していたことでしょう。

厳しい道程に堪えて集った校舎は、今は人影もなく

ひっそりとした佇まいです。

川之内小学校1

 

川之内小学校2

川之内小学校6

川之内小学校4

川之内小学校3

川之内小学校5
川之内小学校(2015年3月閉校)

国道197号を大洲方面に進み、昼夜トンネルの手前の

坂道にあります。

全校生徒8名の小規模校です。

校舎は全面縦板張りの珍しい木造校舎です。

当日は祝日で国旗が掲揚されており、

木造校舎に良く似合っておりました。

ただし、中央に大きな照明灯が立っていて少し目障りです。

正面玄関は、入口は狭く、壁を水色に塗っただけの簡素な造りです。


卯之町の家並み
卯之町の家並

再び八幡浜市中心部へ戻り、県道25号を南下していきます。

途中から視界がパッと開け、田園が広がります。

気が付けば、西予市内に入っておりました。

卯之町は市内宇和地区の中心地で、幕藩時代は宇和島藩の

在郷町として栄えました。
町内には江戸中期から昭和初期までに建てられた商家が並び、

白壁・うだつ・出格子といった伝統的な美しい町並みが続いています。

 

開明小学校1

 

開明小学校3

 

開明小学校6

 

開明小学校2

 

開明小学校5


開明小学校4
開明学校(明治15年築、重要文化財)

開明学校(かいめいがっこう)は1882年(明治15年)に

愛媛県西予市に建てられた、四国最古の小学校です。

重要伝統的建造物群保存地区として選定されている

宇和文化の里の施設のひとつです。
旧開明学校校舎は、木造2階建、桟瓦葺きで、窓枠をアーチ状につくるなど、

わずかに洋風の意匠を取り入れた擬洋風建築です。
地元の大工によって建築された擬洋風建築であり、建築史上、

教育史上に価値が高いものです。


卯之町駅2

卯之町駅1
卯之町駅

駅舎もレトロな町並みに相応しい外観です。

ホームには、アンパンマン列車が走っておりました。

四国全域に20両が運行しているそうです。

 

宇和町小学校1

 

宇和町小学校3


宇和町小学校4

宇和町小学校2

宇和町小学校5

 

宇和町小学校6
旧宇和町小学校(現:米博物館)

米博物館は西予市宇和町卯之町1丁目にあり、

旧宇和町小学校を解体し、移転したものです。

約80種類の稲の実物標本や宇和地方で使われていた農耕具など、
米に関する資料を展示しています。

第1校舎は小学校低学年が勉強しており、掃除は小学校の上級生が

受け持っておりました。

圧巻は、109mの長い廊下です。

毎日、生徒達の勤勉な雑巾掛けにより

いつも綺麗に整備されていました。

長い廊下を使った雑巾がけレース「Z-1グランプリ」は、
県内外問わず数多くの選手が参加する名物イベントとなっています。