「決定版!大奥、春日野局の秘密
主水、露天風呂で初仕事」
何でも屋の加代 演-鮎川いずみ
今回の仕事では、珍しく深手を負ってしまいました。
最終決戦に行くことはできないと判断し、生きて帰ってきてと仲間を見送る。
心を通わせていたかに見えましたが、仕事人の宿命に従い、相手は別れを選んだのですね。
今回だけにかぎらず、加代の前には多くの男が現れていますよね。
だが、加代に惚れた男は皆、非業の死を遂げたり、相惚れの浪人は裏の標的になったりと、常に悲劇的な結末になってしまいます。
もっとも、これは加代にかぎった
ことではありませんけどね。
金の執着心は相変わらずです。
「金になる」と思えば、即商売に結びつける実行力は、誰にも真似できません。
物売り、行商、仲間のお遣い、女中、運搬・引っ越し手伝い、人・物・家探し、演芸小屋の宣伝・受付、旅行の案内業、老人介護・子供の世話。
このあたりはまっとうと呼べる仕事ですね。
診療所の順番取り、お堂の裏で泣き声を上げ畏れた庶民の賽銭をいただく、彗星接近による空気消滅に備えた空気販売、安物の食器に泥を塗り骨董品として販売…。
美人局や物乞いまで経験している。
エリマキトカゲ捕獲など、実現しなかった商売もあるが、その飽くなき挑戦心には驚くばかりです。
まさに女性版「一人江戸職人尽くし」です。
金儲け手段を閃く天賦の才といったところですか。