必殺仕事人2014 渡辺小五郎
演-東山紀之
本作のチームリーダーである南町奉行所定町廻り同心。
かつての中村主水同様に昼行灯であり、マイペース主義者でもあったため、着任時は上役に期待されていたものの、その後はあまり期待されなくなった。
東山紀之を主役に据えた仕事人の最新シリーズにおいて、彼の演じる渡辺小五郎は、ある意味で中村主水と似たかたちではあった。
とはいうものの、嫁と姑の家族構成は主水と同じですが、その小五郎を過保護扱いするキャラクターは、かつてのせん・りつとは異なっています。
それ以上に、「仕事」に対する真摯さと厳格さ、さらにいえば冷徹さ非情さ峻烈さは、人情味よりも凄味というもの感じますよね。
これは中村主水と完全に差別化が図られた結果です。
他のジャニーズ出身者の仕事人よりも上位の立場として、彼らを統べる小五郎の存在感は、かつての中村主水にはなかったものがあります。
小五郎たちは互いにいがみ合って、いつも悪口ばかり言ってますよね。
なんだか、常に一触即発の雰囲気があって、仕事人グループ内に険悪な空気すら漂っています。
主水が秀や勇次とチームを組んでいたころ、ここまでの緊張感はなかったですよね。
ジャニーズの先輩後輩の関係が、仕事人グループにも引き継がれているのかもしれません。
ということはですよ。
東山紀之のさらに先輩である、ひかる一平の演じる西順之助、あるいは田原俊彦演じる山村只次郎が登場した場合、さらなる上下関係が見られるのかしら。
まあ、この2人が登場することはないでしょうけど。
そういえば、東山紀之の必殺シリーズは10作品ほど制作されましたが、中村主水時代の仕事人って、誰もゲスト出演していませんよね。
そろそろ誰か……。