今回のBTR30周年記念盤のメイキングDVD「Wings For Wheels」の方のドキュメンタリーとしての素晴らしさは言うまでもないのでが、もう一つの楽しみ方としては、バックの音=つまり未発表曲、未発表テイクが散りばめられているところである。ところどころで使われている、ピアノの音、ギターのフレーズ、サックスの音etc.たぶんほとんどが今回お初にお目見えするテイクだろう(別テイクの一部分か?)。それだけではなく、本気の凄いテイクが収められている。それらを探すのも一つの楽しみかも??


いくつか思いつくところを記してみると


●LINDA LET ME BE THE ONE

「ピアノで曲を作った」と語る場面にて。75年モノクロスタジオ映像でブルースがこの曲をピアノを弾いてる。BTRアルバムには収録されず、その後20数年たって、ようやく『TRACKS』で日の目を見た曲であるが、すごくPOPでいい曲。なんで入れなかったのか不思議なくらい。もしお聞きになりたい方は是非『TRACKS』ヴァージョンを。


●JUNGLELANDの歌詞が異なるバージョン

歌詞を推敲を重ねた・・・と語る場面にて。同じく75年モノクロスタジオ映像で、ヴォーカル入れでマイクに向かって目を閉じてつぶやいているような場面。歌詞が途中まで全く違うもので、最後の部分は現在の歌詞・・・。ちょっと不思議な感じ。是非実際の対訳と比べてみてください。


●WINGS FOR WHEELS

このDVDのタイトルにもなっている「WINGS FOR WHEELS」とは「THUNDER ROAD」の原曲のタイトルである。その一部を聞くことができるのだが、アコースティック一本の弾き語りで、完成形であるTHUNDER ROADのぐいぐいと引っ張っていくような躍動感溢れる曲のイメージとは正反対の切々と語りかけるようなダークなイメージの曲だったことがわかる。ただほぼこの段階で歌詞は完成していたようである。


●BORN TO RUN最初期テイク

BORN TO RUNのセクション・・・BORN TO RUNが出来上がっていくまでの様子をブルースが05年のソニースタジオでジョン・ランダウとプレイバックする場面にて。これはその冒頭にかかる74年5月ころの最も初期の頃のテイク。R&Rっぽいギターリフがほほえましい。ブルースは聞きながらダメだこりゃと首を振っている・・・。


●BORNTO RUNベーシック・トラック

ドラム、ベース、アコースティックギターなど


●BORN TO RUNオーヴァーダブ

上記に、鉄琴やフェンダーローズピアノなどを重ねていく様子


圧巻だったのは初登場!

●BORN TO RUN女性コーラス入りヴァージョン

これは驚いた!ほんの一瞬ではあるが、最後の部分のコーラスで不可思議な女性コーラスが入ってくるヴァージョン。ん~でも、これは使わなくて良かったかも。。。


そして、これもびっくり!

●JUNGLELAND別イントロ・ヴァージョン

これも驚いた!現在のものと全く違うイントロ。ちょっと仰々しい感じだけど、DVDの中ではブルースは冗談っぽく「使えばよかった!」って言ってますが・・・。


●A LOVE SO FINE

「ミックスはエンドレス」だとジョンランダウが語る場面で。有名なアウトテイクで、インスト曲はあるが、何の違和感もない


まだまだ、いろいろあるんですが、気づいたらまたお知らせします!

是非興味ある方はご自身でいろいろ探していただけると!