田植え機辛口レビューwwwww | スチームパンクと職業農家

スチームパンクと職業農家

スチームパンクに魅せられた、一人の農家のブログ

まあ要するに、新しい田植え機を、メーカーが貸してくれまして、2日の間乗った訳です。
現在乗っている田植え機は、イセキ『さなえpz63』
その後継機である、新型『さなえnp60』に試乗したワケですが。。。。感想と自分の田植え機のこだわりをつらつら書いていこうと思います。

見なくても良いですが、どうしても見たい方は目の毒なので心して見てくださいイセキ関係者は腹をくくって見てください・・・・

まずは・・・・・形状から、、、pzと比べ、車体フレーム自体がリニューアル

レールガードも頑丈になり。


車高が高くなり、フレーム剛性が大幅にアップしています。田植え機の弱点である、圃場を出る時のフロントの浮き上がりはほぼなくなりました。

パワーも上がり、排気音もでかい。クボタの田植え機に近い音です。
ターン時に畔に乗り上げ片輪が浮くとスゴく空転します。恐らく四駆でしょう。怖いです。


マーカーが電動モーター式になり、複雑な部分が削がれ、スッキリしています。おそらくメンテナンス(注油)が非常に楽です。


施肥機も、容器、施肥スイッチが変わりました。
容器はクボタさんに近い形状で、高さが出て肥料をより最後まで使い切れる仕様。色はスケルトンブラック。

畦クラッチも手動から電動に変わり。運転席にあるボタンで操作が可能に・・・・

現在も採用されている、伸縮アームに、今度は肥料アームがつきました。

以上が、まあ表向きですな・・・・


さてここまでは、いい話だ。。。

だが・・・・・・・・

まず車高の高さ

車高が上がり、座高が10センチ位上がっていますが、田植え機は座高が高いほうが見晴らしがよく、苗の不具合に気づきやすい、なので本来は○。
だが・・・施肥機も一緒に高くなっているの上に施肥容器も高くなっているので、今まで以上に後ろが見にくい

『田植えの基本は後方確認』

せっかくの高い視点も、全くの無駄であると言わざるを得ない



そもそも、どこのメーカーも、全く理解していない肥料が落ちているかどうかは必ず目視で確認するので、施肥機の蓋は開け閉めできるのが望ましい、むしろ 蓋を開けずに目視できるような
容器にしてほしい。

次に肥料のスイッチ、相変わらずの手動だが以前とは違い、ほとんど力がいらない
だが、

スイッチを切っていても、段差や衝撃で、スイッチが入ってしまう恐れアリ・・・・
お話にならん、人様の田んぼに肥料をばらまくという失態は・・・・受託農家にとっては死活問題だ。

以前から手動スイッチの硬さを酷評されていただけに手軽さを重視したようだが、田植えに必要なのは、なにより確実性だ。

次に、メーター周り。。。LEDを採用したようだが見づらい、植え付けランプの確認もマーカーも確認しづらい

何より、ハンドルとボタン位置が離れてしまい、操作しにくい

カバーが引っかかり燃料も入れにくい


畦クラッチボタンも、聞こえは良いが・・・走行中は使用できない、つまり低速かもしくは止まってスイッチを入れる事が原則らしい。

なんとやりにくい事か。。。。


手動から電気制御にしたことは素晴らしいがまだ実用段階ではないようだ
走行中にできるように是非改良してくれ。

おまけに、pz63はオートチョークでセル一発なのですが、今回はなぜか手動チョークを採用
、何年も使った田植機のようにエンジンスタートが非常にもたつきます。
機械によって当たり外れがあるのかもしれません





安全性のためだかなんだか知らんがステアリング、シフトレバーが非常に重く、操作性に難アリとしか言い様がない

肘を曲げた状態で力を入れるため肩がおかしくなる可能性大

簡単に言うと
『女、老人には厳しい重さ』

四隅を植える時の、スムーズな田植機さばきができない可能性アリ


電動苗送りアームは以前から思っているが特別なケース以外は使う必要がない

施肥アームは、肥料を乗せて、運転席に送るだけのもの、肥料の衝撃に何年も耐えられるとは思えぬ作りだ・・・

この二つに共通していることは補助者の負担軽減であるが。。。まるでなっていない
余分な動作を増やすことにより更なる苦労を作っていることが何故理解できんのだ・・・・

そもそも、土手の高さが常に平行でないと使えないような仕組みであることが恐ろしい。
田植えしたことあんのか?


てことで。田植え機に付けて欲しいものは、苗乗せ台の増設。肥料載せ台の新設。苗の補給を減らし航続距離を伸ばせる、フレーム剛性が上がっているので可能なはずである

空き箱入れも必要だ、空いた苗箱は、強風に飛ばされ嫌な思いをすることが多い
苗箱は纏まっている方が補助者も楽だと思う

そして 時計。時間がわからないのはネックだ
苗の枚数カウンターもあれば非常に助かる


とまあこんなとこ。。。モデルチェンジ後の、初期ロットは、不具合が多く、改良点が徐々に出てくるので、出来たら後期型を買うことをおすすめする。

作りは丈夫そうで、不具合が解消されれば素晴らしい機種になると推測しています、楽しみだ


以上 お粗末様でした。