[ふいに無性に] ♫ファースト・カー トレイシー・チャップマンを聴く | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

今回の「ふいに無性に」は…






トレイシー・チャップマン 

♫ファースト・カー




https://youtu.be/AIOAlaACuv4


何度か、このアコースティックの名曲は取り上げてますが、「ふいに無性に」で改めて…

1988年の大ヒットソング


差別や階級や貧困を歌に…

そして、愛と結束を歌に…



当時、僕は16歳でした

時は絢爛なるポップスとヘヴィメタルが音楽界を席巻していた頃…

ガンズ&ローゼスの♫スイート・チャイルド・オブ・マインがヒットチャートで大躍進していたのとほぼ同時に、この、あまりに質素な囁きのような曲がNo.1に輝いたのですが、僕はかなり衝撃を受けた記憶あります

ギターはかき鳴らすもの、ギターは自分を爆発させるためのツール…、だと、どっかで思っていました

ボン・ジョビなんか物足りない

メタリカ聴けよ、テスタメント聴けよっ‼︎

…と、無理してとんがっていた頃に、この名曲をベストヒットUSAで初めて聴いた時、僕の心は真っ二つに裁断されてしまったような痛みを感じたのだ



ギターとは、心の声を誰かに伝えるためのツール…であると



自分のため…の独りよがりに気づかされ、なんだかとてつもない羞恥心に苛まれ、そして、まさにあの時、僕は、この名曲に新しい価値観を与えられたのだ、と、後に気付かされることになるわけです



…で、ストーンズやツェッペリンやモトリー・クルーのアルバムを貸し借りしていた仲間たちには、このトレイシー・チャップマンのファーストアルバムを持っていることは黙っていたわけですが、なんか、まだ、心を赤裸々にすることが出来なかったのだ



まだ、自分の声を上げる勇気も自信もなかった頃に出会った名曲…

まさに、僕にとって、青春時代にもっとも輝いていた一曲…と言えるかもしれない



で、その歌詞…



あなたは速い車を持っている

行き先はどこでもいいから、チケットが欲しい

取り引きができるかも

一緒にどこかにたどり着けるかもしれない

どこだろうと、ここよりはマシ

ゼロからの出発だから、なにも怖くない

なにかを、生みだせるかも

でも、私ひとりではなにも証明なんかできないのよ


…という感じの、私小説的な、個人的な日記の断片的な歌

あぁ、ささやかなる、あまりにもささやかなる、日常と、非日常の、心の交錯…

不安と夢…

現実と未来…

我々、すべての人間が抱えているテーマを扱ったこの美しい名曲は、まさに、剥き身の魂そのもの…

で、トレイシー・チャップマンは我々に問う



----このまま留まるのか、それとも踏み出すのか?




そして、あまりに切実に、こう投げかけるのだ



----どう生きるの⁇ どう死ぬの⁇



と…



まだ思春期だった僕には少し早すぎた名曲でした…

自由で、恵まれていて、束縛や苦悩なんかとは無縁だった…と断言できる

まだ、なにも見えてなかった

でも、この名曲はずーっと心に引っかかっていた

この名曲が露わにしてみせた、壮大なる全人類的価値観と全人類的哲学の発露がそこにあったことに気づいたのは、夢に敗れ、現実に押しつぶされてから…



残酷な世界の中で、健気に、逞しく、踏み出す…

大切なもののために…




さて、僕はこの名曲を半年に一度は聴きます




自分を見つめ直したい時、聴くべき一曲だと思うからだ




トレイシー・チャップマンによる、ジョン・レノンの名曲 ♫イマジン のカヴァーも貼ります


素晴らしすぎる組み合わせ…だと思います


…思索

…哲学

…共鳴

…抵抗

…革命



いろいろな、心の声、が聞こえてくるような気がします


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