第80回美登利会舞踊公演が昌賢学園まえばしホールで開催されました。1937年(昭和12年)にユキ子さんの祖母の初代吉駒が創設した美登利会、二代目吉駒を経て、ユキ子さんの三代目吉駒で80回目の舞踊公演を開くことができました。節目の会ですので、長唄とお囃子は生演奏、演目も豪華なものがそろいました。写真は「藤娘」の舞台です。

     
幕開若柳糸玖の「松の緑」です。糸玖は大学生、今年成人式を迎えた若者です。二代目吉駒が「90歳のリサイタル」(国立劇場)で踊った曲が80回記念の幕開けに選ばれました。

 
続いて小曲花舞台は、美礼さんの「月のお姫様」、遥月さんの「梅の薫」、そして虹さんの「鶴亀」でした。美礼さんは今回が初舞台、でもしっかり踊れました。

     
花舞台に続いて、真綾さんの「舞妓」です。そして、幸子さんの「嵯峨の春」、京を舞台にした曲が二つ続きました。

     
そして「藤娘」はよしのさんです。日本舞踊の代表作、豪華な舞台でした。文子さんは「浅妻船」、船上の白拍子を演じています。

     
「藤娘」を演奏している皆さんです。長唄は、今藤正貴さん、杵屋栄八郎さんほか、お囃子は堅田新十郎さんほかのみなさんです。

 

     
「越後獅子」は、若柳糸昭さんとあおいさんです。後半では布晒し両手で振りながらの踊り、大変な運動量です。糸昭さんとあおいさんは姉妹でなくて親子なんです。

     
「鷺娘」は若柳糸侑美さん、幻想的な舞台、素敵でした。そして、歌舞伎舞踊の「いきほひ」、曽我兄弟の仇討物語の一節です。戦に出ようとする曽我五郎は若柳糸玖さん、鎧の草摺り掴んでそれを引き留める舞鶴は若柳糸奏さん、姉弟です。

 

     
ここで古典芸能解説者の葛西聖司さんが登場、演目の解説と楽しい話を織り交ぜての司会進行となりました。

     
「たぬき」を軽快に楽しく踊って見せてくれたのは若柳百吾さん、「巽八景」で粋な風情を演じてくれたのは若柳之津さんでした。

 

     
ここからは第5回三代目若柳吉駒リサイタルになりました。最初の演目は、「黒髪」、太夫姿です。

  黒髪の 結ぼれたる思いには 溶けて寝た夜の枕とて ひとり寝る夜の仇枕
  袖は片敷く妻じゃというて 愚痴な女子の心も知らず しんと更けたる鐘の声
  昨夜の夢のけさ覚めて 床し懐かしやるせなや 積もると知らで 積もる白雪

という歌詞なのですが、雰囲気を感じていただけるとありがたいです。

    
そして、吉駒の二つ目の演目の前に、特別出演の西川大樹さんが「新曲浦島」を踊ってくれました。さすがな舞です。

     
そして吉駒の二つ目は、「雨の四季」でした。二代目も踊っていた曲です。「雨の四季」で。第80回美登利会は幕となりました。第81回は、来春、4月6日(日曜)に予定しているそうです。葛西聖司さんも「またお会いしましょう」ってお客様に声をかけてくださいました。

 

 終演後の片づけをして家に戻る途中、広瀬川の十六本橋の向こうの榛名山の空が茜色になっていました。吉駒からは、お越しいただいたお客様と公演を支えてくださった皆様へ心から御礼申し上げますとのことです。また来年もやるみたいですので、どうぞよろしくお願いします。

 家に戻ったら、一日ほっとかれたCOCOが極めて不満げな顔をしていました。腹が減ってたみたい、すぐに夕食にしてあげました。

 

    
今朝目を覚ますと夜明け前に日と雨降ったみたい、瓦屋根が濡れていました。届いていた上毛新聞を開くと越後獅子の舞台写真、美登利会80回公演を記事にしてくれていました。今日からまた普段のくらし、月曜日ですからNiiSへトレーニングに行ってきます。

 

 ヒゲじいさんの連れ合いの三代目若柳吉駒でございます。
本日は第80回美登利会公演を開催させていただきました。お運びいただいた皆さまに心から御礼申し上げます。また、公演を支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。

1937年(昭和12年)に祖母の初代吉駒が始め、伯母の二代目吉駒が受け継いでまいりました直派若柳流美登利会、未熟で微力な私でなんとか80回を迎えることができました。ほんとうに有り難く、ただただ感謝申し上げております。来春も開催を予定しております。会員一同、これからも精進を重ねてまいりますので、引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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第79回美登利会と第4回三代目吉駒リサイタルはこちらでご覧ください
第78回美登利会と第3回三代目吉駒リサイタルはこちらでご覧下さい
第77回美登利会と第2回三代目吉駒リサイタルはこちらでご覧下さい
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