検診の不利益(過剰診断) | 東大阪病院 人間ドック・健診センター ブログ

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大阪市城東区にある東大阪病院の「人間ドック・健診センター」スタッフによるブログです。


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みなさんこんにちはニコニコ
まだまだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか?

乳がん検診の知識を上げるべく、

第44回関西乳房画像研究会 に参加してきました。

講演内容は、

 「検診の過剰診断とDCIS(ディーシーアイエス)」

検診には  利益  と  不利益  とがあり、

その事を医療従事者は受診者にきちんと伝える必要があると言われていました。

 

 

・・・??

 

 

 みなさんにはなんのこっちゃですよね(^_^;)


       検診には利益と不利益がある。


利益の部分に関しては、皆さんも「うんうん」と頷いて頂けるのではないでしょうか。

 

不利益の部分で今回の講演のテーマである「過剰診断」が出てきました。

 

「過剰診断」とは一体なんなのでしょう?

がん検診の目的は、がんを見つければいいというものではなく、がんによって死亡する事を予防すること(がんによる死亡率を下げる事)こそが目的です。


 がんの中には、以下のようなタイプのものがあります。

 

  ・進行が非常にゆっくりしていて他の原因で死亡するまでに症状が出ないもの

 

  ・症状が出ても死亡に至るような大きさに達しないもの

 

  ・あるいは自然に退縮したりする(小さくなる)もの



その人の寿命に影響を及ぼさない上記のようながんを発見してしまう事を“過剰診断”と言います。


乳がん検診 “過剰診断” はあるのでしょうか?

以下に乳がんの進行について図で示します。
乳腺は、お乳を作る腺葉(せんよう)とお乳を乳首へ運ぶ乳管とから成り立っています。

 
非浸潤性乳管がん(DCIS:ディーシーアイエス、非浸潤がん)は、乳管の中にがん細胞が留まっているもので、これが乳管を破って外に広がった状態を浸潤性乳管がん(浸潤がん)といいます。

非浸潤がんと診断される方の数はこの10年間で5倍に増加し、検診で発見される乳がん全体の約25%を占めています。
これは、検査機器の性能の向上により浸潤がんになる前の早期の段階で見つかった、又はこれまで発見できなかったがんを見つけられるようになったからではないかと考えられています。

非浸潤がんの中には、すぐに浸潤がんになるものと、浸潤するまでに10~20年かかるものがあります。
たとえば進行するのに20年かかる非浸潤がんが70歳過ぎてから、発見された場合“過剰診断”と言えるかもしれません。
なぜならば、がんが進行して症状が出るのは20年後の90歳を過ぎてから。女性の平均寿命が80歳台ですので、乳がんが進行する前に他の病気で亡くなっている可能性があります。70歳の時点でまだ何の症状も出てないがんを診断し、治療する必要があるのでしょうか?

がんと診断されれば、治療をしなければなりません。

 

そこには費用と時間が費やされます。

 

そして何より身体への負担がかかります。


しかし、診断されたがんが進行の遅いがんかどうかの見極めは非常に難しいのが現状です。検査を担当する私達検査技師には、今の所エコー検査で発見した乳がんが進行の遅い物か早い物か区別できません。


講演していただいた外科の医師は、今後の課題として経過観察もできる非浸潤乳がんもあるのではないか?とお話しされていました。
私達も、より意味のある乳がん検診を皆様に提供できるよう、これからも切磋琢磨したいと思います。

今回、『検診の不利益として“過剰診断”がある』ことを紹介しました。
しかしながら、
過剰診断されたくないのでがん検診は受けないというのは間違いです。
もしもがんになったとき、適切な治療を行う為にも乳がん検診を受けるのは、とても重要だと私は思います。

乳がんは早期発見であれば90%以上の人が治癒します。


☆年1回の検診受診と、月1回の自己検診をぜひ習慣づけましょう!

 

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