China2049

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この記事、はじめは、単に「2049」というタイトルを付けたが、
今、「2049」で検索すると、
映画「ブレードランナー2049」に関する情報ばかりがひっかかるようなので、
「China」をくっつけることにした。
中国に対する考察である。

ブレグジットやトランプ政権の誕生で揺れた昨年を思えば、
じつは個人的に、今年の世界情勢には、「大きな変化」を感じていない。

ISの動きは鎮圧の方向、逆に北朝鮮は扇動の動きを強める、
その程度のことである。

東西冷戦終結以降、今に至る世界情勢は、
ずっと、「中国の台頭」が、軸になっていると思っている。
各国の思惑(おもわく)は、
国内情勢と、中国との距離のとり方によって、政策に反映されている。

安倍政権の、北朝鮮やアメリカに対する「表現」など、
実は「対中国政策」だと思えば、わかりやすい。

よって、今回、第19回の全国人民代表会議には注目していた。

報道は、どれも充分なものとは思えないが、
短くよくまとまったものとして、BBCニュースをリンクしておく。

1.7人の常務委員に、陳敏爾(56)もしくは胡春華(54)と目された「後継者」が入っていない
2.党規約に「新時代の中国の特色ある社会主義についての習近平思想」が盛り込まれた
3.現実には、警備と情報や言論の統制は、むしろ強まっている

というのが今回の全人代に関する「客観的事実」であろう。

習体制が強固であるというよりも、さまざまな不安要素を抑え込もうとして、
とりあえず「権威」を笠に着よう、というような、焦りを感じたりする。

個人的に「おっ」と思ったのは、
建国100年にあたる2049年までに、中国は世界の覇権国になる、という目標が明示されたという報道で、
これには、2年前に日本でも翻訳の出た、マイケル・ピルズベリー氏の著作「China2049」を思い出した方も多かろうと思う。

この本によると、中国政府は、
はじめはソ連、次いで日米など先進国から、
さまざまな甘い誘惑で技術や投資を呼び込みながら、
長期的、かつ秘密の計画に基づき、
100年かけて「世界制覇」をなしとげようとしているのだ、
という。

読んだ当時、私にとっては、それは驚くべき計画で、
しかしながら、その計画の存在は圧倒的に「正しい」と思えた。
その後も、あらゆる中国がらみの報道が、
この本の主張を、裏付けているように感じている。

「文芸春秋」の11月号、大特集「中国の本当の話をしよう」などを見ると、
スマホの電子決済により、
食事したい場所へ食べたいものが出前される、
自転車をレンタルで好きなときに使うことなど、すでに、当たり前になっている。
シェアエコノミー、顔認証など、「既得権」をひっくり返し、社会を透明にする技術の進展は、
欧米や日本より、これからも進んでいくことだろう。

彼らが「豊か」になることは、もう誰にも止められない。
日本は、アメリカの苦悩に付き合い、ヨーロッパの独自路線にも学びながら、
やはり、中国の方向に最も影響されるだろう。

共産党独裁の問題点を冷静に見つめながらも、
中国の経済成長を取り込むことこそが、
日本の生きる道であろうと思っている。



(写真は1999年、親父と中国旅行をした際のビデオより)

 

 

 

 

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