今、学校のPCルームにいる。
 ここの所、ずっと微熱が下がらなかった。これといった風邪の所見も無いので、おかしいと思い、期待して病院に行き、検査をしてもらった。エコーとX-rayの検査をしてもらったが、どこにも異常は無いと言う。おかしい。そんな筈は無い。ずっと、36度7~8分の微熱が続くのだ。夜になると、時々37度をちょっと超えることもあった。これは、只ならぬ病だと思い滅多に行かない病院とやらに行ったのだ。只で帰る訳には行かない。ガキの使いじゃないんだ。
 「先生、このままじゃぁ、引き下がれないんだ! 何とかしてくれ!」と嘆願すると、「そこまで仰るんなら、血液検査でもしましょうか?」と言った。「それ!それだよ!先生!」 血を採られるのと、ズラは大嫌いな自分。それでも、採血にチャレンジした。
 左の腕に注射のようなものを射され、チューなんて血採られた。見ていなかった。全く見られなかった。見たら、失神するに決まっている。激痛が走る。しかし、歯を食いしばってじっと我慢する。それにしても長い! たかだか10ccの血を採るのにこんなに時間がかかるのか?
 しばらくして、看護婦が「あれ?」と小さく叫んだ。「な、何?」 不安になる。動機が高鳴る。「す、すみません。血が出てこなくなったので、右腕に代えていいですか?」それを聞いて、気絶しそうになった。「え? み、右も?」思わず叫んでいた。頭がくらくらした。倒れそうだと言ったら、自分のミステイクを棚に上げて、「じゃぁ、寝てやりましょう!」なんて涼しく抜かしやがる。あったまきて、半尻を出して、寝てやった。看護婦さん、笑わない。冷静に「お尻じゃありませんよ~腕ですよ!」なんて突っ込むもたいまさこのような看護婦。
 親にも血を採られたことなんて無いのに、こんな見ず知らずのもたいまさこに、何で大事な血なんか採られなきゃなんないんだ? 
 腕が千切れるかというような激痛と共に、血が採取された。どんな血か、何色をしているのか、分からなかった。頭がボーっとした。「看護婦さん! ヤクルトくれないの?」と聞くと、「献血じゃありませんからね~」なんて笑いやがった。あ、頭に血が上ろうとしたが、その血が無かった。
 そんな思いまでして検査したんだ。不治の病でも発見されなきゃ、只じゃすまないぞ! 鼻息も荒く、今日、病院に乗り込むと、何と「どこにも異常ありません」だと・・・・・・・・・・トホホホホ。「そうだ! 先生! HIVは?」もし、HIVだったら僕はテレビで公表しようと思っていた。そして、血液製剤のみどり十字社でも訴えてやろうと考えていた。HIVの検査結果の封筒は、医者も開封できないらしい。プライバシー尊重の観点から、本人のみが知ることとなる。何のことは無い。封筒開いてみると、「淫行、元い、陰性!」
 全く、どうなってんだ! この身体。実に、平凡だ。凡庸だ。有体だ! 「ちょっと、中性脂肪が気になりますね~いや、いや、気にする程の数値ではありませんけどね~卵や中トロ好きですか?・・・・・・・」中トロより、大トロの方が拙者は好きだ! 何てそこはかとなく思いながら、医者の繰言を背に、バーバリーのコートを肩にかけ、レイバンのサングラスをかけ、あてどもなく北に向かったのであった。 あ! 授業始まる!