「ケツメイシ」というアーティストの弟分と位置づけられる「FUNKY MONKEY BABYS」という若手の三人組のヒップホップ系グループがいる。
 勿論、僕はその存在を知らなかった。
 
 今まで主にライヴを中心に活動をして来た彼等が、その実力と実績を認められ、来年1月20日にメジャーデビューすることになったらしい。
 そのデビュー曲のタイトルが何と「そのまんま東へ」というものらしい。メンバーの彼等は僕のこれまでの活動というか、所業というか、生活というか・・・・・・・それらを見詰めていてくれたらしい。
 
 その事務所から送られて来たFAXを一部紹介させて頂くと・・・・・・・・『そのまんま東へ』という曲は、例えどんな事が起こったとしても、諦めずに最後まで強い意志をもって、志を貫く事の大切さを歌った曲です。そして、自分の目指す未来に向けて頑張っている人達に向けて、強い気持ちをもって頑張り続けて欲しいという思いから生まれた曲です・・・・・・・・メンバーが以前からファンであったそのまんま東さん、僭越ながら、そのまんま東さんの姿勢にとても感銘を受け、是非ともご本人にこの楽曲のPVやジャケットに参加して頂きたいと・・・・・・・・・・
 
 で、その楽曲を聴いた。これがまたどうして、中々良いと思う。ヒップホップ系という曲調は、僕等世代にはちょっと馴染めない部分があったのだが、この曲はすんなり入って来た。明るくてポップな感じ。本当に、そのまんま、東の方向、日いずる方向へ向かって走って行く感じである。
 
 歌詞を読んで、ちょっと泣けて来た。
 98年10月のあの事件から、早稲田へ入学したあのどん底の頃ついて、つい思い出してしまった。
 
 Qちゃんが、昨日「どん底」という言葉を使った。「今、どん底の人も勇気と希望を捨てずに・・・・・・・・」
 
 奇しくも1999年出版させてもらった拙著のタイトルが『どん底』だった。
 あの頃のことを思い出し、不覚にもちょっと涙ぐんでしまった。
 
 歌詞の内容で最も好きな部分は、「つまづいた後、スニーカーの紐を結びなおして、また駆けて行く」といったシーン。
 
 48歳のオッサンを20代の若者、それもヒップホップをやっている若者が傾注してくれていたことにもビックリ・感動・感謝であるが、また、この楽曲が逆に僕を励ましてくれ、意を新たにさせてくれたことにも感謝せざるを得ない。