中医学では「気」の作用の中に固摂作用というものがあります。
例えば血液が脈外にもれない、これを中医学では「気能摂血」と
いいます。
また汗液・尿液およびその他の分泌液が過剰になり津液を
大量に失ってしまうことがないのも気の固摂作用です。
根本的には、すべて元気の正常な活動に属します。
脳が身体の一番上部で引力に負けず支えられているのも
この固摂作用の気の力によります。
脳は「諸陽之会」といって陽気の一番多く集まる場所です。
この陽気が少なくなってくると固摂作用も落ちてきますから
当然、脳の生理的機能に何らかの異常がでるはずです。
特に記憶力に関しては異常がでるのではないでしょうか。