CCW認定カナディアンヘビー級選手権
【王者】藤原秀旺 vs ガッツ石島【挑戦者】


Going UP旗揚げから始まったというアライヴァル軍との抗争。
この記念大会で大将同士のシングル対決ともなれば一応最終決着の形になるのだが果たして?
ガッツ石島の激励になぜか佐野直がカステラ持参でやってきた(笑)。


藤原秀旺という選手については謎が多い。
キャリアが相当あるし、体格もガッツに見劣りしないほど大きく技術もあるのになぜ今までこのGoing UPとの抗争が始まるまでは全くの無名な存在でいたのか?
あれだけの存在感ならば前までにどこかで噂ぐらいにはなってるだろうけど新宿三丁目プロレスと神田プロレスで彼を実際見てみるまではどういう選手だったか名前は知っててもわからない部分が多かった。
それでいてこれだけの軍団を持つ人脈もあれば時代に逆行するような昔の古くさいようなヒールを演じてるのも謎である。


実際アライヴァル軍との連携で自分の持ち込んだベルトのタイトル戦にも関わらずやりたい放題やっていたのだが。


これを変な小細工無しに堂々の力押しで返していくのがガッツ石島。
テクニック全盛なこの時代にあってこのわかりやすい重厚感もある意味時代に逆行しているようではあるが、逆に今の時代にこんな男らしい選手があまりいないため貴重ではある。


藤原秀旺も意外なテクニックを駆使し、気づけば15分を越え意外と長く戦っているが。


持ち技を駆使して攻撃を重ねたガッツが最後はターザン後藤式フェースバスターで秀旺を下し、新たなベルトを手にした。
これで先日手に入れたという金のふんどしと合わせて二冠らしいがどういう基準なんだか?


しかしガッツは大会後、意外にもこれまでの抗争を繰り広げた秀旺とアライヴァル軍に礼を述べ、さらに今後のインディー界の裾野の拡大をあえて昔のターザン後藤の言葉に沿って世直しと命名し打ち出した。
団体の行動とは裏腹にリングの上ではまるで昭和に逆行するような武骨な方向性の戦いではあるが、元のガッツワールドがプロレスというものに対して自由だったためあながち間違っちゃあいない。
それどころか14年連続で同一スケジュールの開催は新木場大会でのレコード。それがガッツワールドが解散しても未だに続いていくとは凄いこと。
こうなったら続くとこまで続いてほしいものである。
そうした思いを重ねながら夜行バスへ乗り込み、また別のガッツワールドの繋がりを持つ所を訪ねて西へ向かうのでした。