藤井厳喜さんより

 

ナショナリズムの強調

 

 
 

 

 

現在、トランプ政権は税制改革に加え、レーガン以来の大規模減税をやろうとしています。

 

法人税の最高税率を現行35%から15%にまで引き下げれば、米企業がタックスヘイブンに滞留させていた巨額の資金を国内に戻すことができ、大規模な税収増につながると見込まれます。

 

トランプはこれを国内インフラ建設のための投資に活用するはずです。

 

トランプ自身はケインズ主義という言葉は使っていませんが、インフラ投資によって雇用を生み、経済を循環させようとしている点では紛れもないケインズ主義です。こうしたトランプの考えはノーベル経済学賞受賞者にして、コロンビア大学教授であるジョセフ・E・スティグリッツと一致する部分があります。

 

ただし、レーガン政権末期と同じように、ドルが強すぎると問題になります。ドル高によってアメリカの輸出産業、特に製造業が後退し、国内における産業の空洞化が生じるためです。

 

トランプは保護主義を宣言し、守るべきものは守ると宣言しています。大統領選挙の時からTPPについても反対を表明しており、大統領就任直後、TPP離脱の大統領令に署名しました。アメリカの国益を守るためには当然だと思います。

 

そもそも私は自由貿易という言葉が欺瞞的に使われてきたと思います。

 

2017(平成29)年1月、習近平はスイスで開催されたダボス会議(世界経済フォーラム)総会における基調演説で、自由貿易の擁護を提唱しました。

 

しかし、中国の国内経済は完全に統制されており、一体、中国のどこに自由貿易があるというのか。中国の考える自由貿易は輸出だけを念頭に置いたものです。

 

ダボス会議の出席者は無国籍企業を是とする人々ばかりです。彼らは、企業活動や労働条件に様々な法的な規制のある先進民主国家を嫌います。

 

ダボス会議で習近平が演説したことは、中国が無国籍企業に対して安い労働力を提供する、世界最大の労務管理者であったことを証明したことになります。

 

トランプ政権の代表者は誰もダボス会議に出席していません。大統領選挙でトランプを支援してくれた有権者に対する裏切りになるからです。

 

私はトランプ政権が間違いなくナショナリズムの方向でアメリカを再建すると思います。