農薬とは⑰ ~農薬を使わないで栽培する方法④ 肥料分と昆虫と~ | 小松菜農家 hideのブログ

小松菜農家 hideのブログ

発祥の地=江戸川区で小松菜を作る農民のブログ


テーマ:

おはようございマス┏o ペコリン。


いよいよ梅雨入り。

なかなか難しい季節になってきました。

サブタイトルに④までついた異常さについては

スルーして欲しいw




今日も農薬を使わずに栽培する方法として・・・

肥料を減らす話をしよう。何故ならば・・・




『肥料があり過ぎるから

被害を受けるのだ。』




という人が居る。続けて・・・


植物体中に含まれる硝酸態窒素が彼らを引き付けるのだ。

アブラムシの実験ではちゃんと実証されている。




となる。


これ、事実デス。

確かに過剰施肥の場合は、昆虫だけではなく

病気、水分環境への過敏さ等に対し様々なリスクを負う。



最終的には多すぎれば発芽すらしない。

けどね・・・モノには優先順位がある。



●人間は美味しいものを食べる。


これは誰だって合意だろうね。

まぁ美味しいものの定義が微妙だけど

まぁここではさほど問題じゃないからこのまま行こう。




●じゃー、不味いものは食べないか。




これ・・・食べるよね?w

簡単なこと。それしかなかったら食べるんだよ。

餓死寸前なら、どんな美食家だってマズイ料理を食うんだよw



だから、どんな実証データがあったとしても

『肥料があり過ぎるから被害を受けやすい。』

程度に変えた方がいい。肥料を限界まで減らしたところで

結局被害が0ということは絶対にない。



被害のほどに影響する事象は多々ある。


・周辺環境

・栽培作物

・気温

・水分



昆虫に対し、施肥を止めれば食害されない。なんていうのは甘すぎる。


肥料を全く施していない街路樹は必ずあるだろう。

そこにだってアブラムシや毛虫は大量に発生するのだ。

地元にある完全に放置の露地に、半永久的に小松菜の固定種が

自生する場所がある。そこにもちゃんと虫は大量発生しているw





以前・・・

自らを自然栽培の教祖みたく名乗る成田のある農家に見学にいった。

ナチュラルハーモニーの河名氏の師匠の師匠だと本人は言っていた。

その人曰く



『彼は私の孫弟子で、まだまだ甘い』



とか言ってたw

何をもって甘いのかw

まぁ大して重要ではない話だが。



で、その人の畑は一部のネット上では奇跡の様に言われるのだが

50年以上施肥をしていないという畑にあったキャベツは

モンシロチョウのアオムシに集られまくっていたwww


彼曰く



『あれはもう、人間の食べるタイミングではない

農産物は最初は人間の食べるもの。

収穫時期が遅れると昆虫の食べるものになる。

硝酸態窒素は植物のバリアである。




と言っていたが・・・w

ツッコミどころが多すぎて、ツッコメないwww

最近どうも農産物における奇跡が多すぎる気がするw

どうみても普通の農産物だと思う。



隣に作付けしてあったえんどう豆?の葉っぱには

生育初期のタイミングでハモグリバエが入っていた・・・。

もう既に結実する前から人間の食べ物ではないというのか。



そもそも



植物が人間や昆虫の食糧の為に存在する。



という発想がどうも人間中心過ぎて困る。

植物は植物として自立して生存競争をしている。

人間が誕生する前の地球においては

そういう考え方の人々は植物の存在価値を見出せないのか。



『地球に生まれてくる人類の為の準備』



とでもいうのか。

うーむ、謎である。



あ、ハモグリバエ入りの豆の葉の話に戻そう。

実際、そういった豆類の若い葉っぱは茹でると豆の風味がして美味い♪

生で食っても意外な豆の風味を感じ、人によっては感動する。

かつて俺も感動した覚えがある。が、豆農家から見れば極めて普通だw



その時、俺も葉っぱを差し出されたが、たまたまハモグリバエが

入っていたものだったので・・・気づかれないように丸めて捨てた覚えがあるw

ほんとすんません。でもメクレは食ってたwww


(たぶんハモグリバエが入ってなかった葉っぱだったのだろうw)




あと、硝酸態窒素において面白い話がある。

硝酸態窒素というのはアブラナ科の葉物野菜の場合



中心よりも外側の葉に

行くにつれて多く含まれる。


これは吉田先生が図を持って示してくれたデータだ。


俺も育てている小松菜も同様のアブラナ科の野菜だ。

農家としては発芽して、二葉が出て、本葉が出て・・・。

そういった栽培期間が長いか短いかの差ではないか?と推測するが

実際、どっちが良い悪いではないが1枚1枚葉っぱの味を比べると見事に違う。



●内側の葉っぱ → 新しい → 硝酸態窒素値が低い。苦味が少ない。

●外側の葉っぱ → 古い → 硝酸態窒素値が高い。苦味が多い。



これを上記のアブラムシのデータと合わせて考えると

葉物野菜において、アブラムシは硝酸態窒素値の高い外側の葉っぱに

必ず集中して集るハズだ。





が、実際にはアブラムシが群がるのは大抵内側の方だw

そうなると、確かに硝酸態窒素は高い方が昆虫を引き付けやすい。

という科学的データがあるので事実だろうが優先順位を考える必要がある。


以下が個人的推測だ。



①隠れ家等としての物理性

②食するときの固さとしての物理性

③硝酸態窒素による誘導



この事象の影響度は


①≒② > ③


と考えられる。

なので、同じような圃場を作って、片方が硝酸態窒素値が高い。

もう片方が硝酸態窒素値が低い。他の条件が全部一緒(難しいけど)

こういった比較対象が出来れば、高い方に偏る可能性が認められる。



というだけで


アブラムシが集らない

という意味ではない。



低い方には一切のアブラムシがいかない

という意味ではない。偏るだけだ。


昆虫の被害から農産物を守ろうと

頑張って頑張って肥料を減らしてみても0にはならない。

タイミングや環境が合えば付近に居る昆虫はエサとなる植物にて

繁殖するだろう。しないわけがないw


もし、硝酸態窒素が低いだけでまったく繁殖しなかったら

施肥というものを人間が行う以前に昆虫が生きてきた歴史は一体何なのか。

余分な栄養がなかったら、植物は昆虫に襲われないのだとしたら

人類の施肥の歴史以前の地球では昆虫は何を食べていたのか・・・。



肥料分を減らして、昆虫被害を減らす。

あとは、物理的に近づけないようにする。

これらは色々な工夫の中の1つなだけで


それだけやってれば昆虫が食べないわけではない。

他にも要因は多々ある。栽培作物やその地域の気象条件。

もう、無数にあると言ってもいい。



その年の気温の上昇の仕方によっても

農産物の昆虫による被害の状況は変わってくる。

こんなのは普及員の間では当たり前すぎて

指摘する必要もないレベルだ。



環境と経営を把握することが大切だ。



農薬とは① ~はじめに~

農薬とは② ~農薬の概念~

農薬とは③ ~奇跡の外し方~

農薬とは④ ~鍵穴合わせ~

農薬とは⑤ ~農薬の使用有無に関しての安全性~

農薬とは⑥ ~何故農薬を使うのか~

農薬とは⑦ ~具体例~

農薬とは⑧ ~化学物質とは~

農薬とは⑨ ~農産物の流通の歴史①~

農薬とは⑩ ~付加価値~ ← お蔵入りしそうだったw

農薬とは⑪ ~農産物の流通の歴史②~

農薬とは⑫ ~経営における無農薬という付加価値~

農薬とは⑬ ~資材における有機という価値~

農薬とは⑭ ~農薬を使わないで栽培する方法①~
農薬とは⑮ ~農薬を使わないで栽培する方法② by メクレ~

農薬とは⑯ ~農薬を使わないで栽培する方法③ 生物の拮抗~

農薬とは⑰ ~農薬を使わないで栽培する方法④ 肥料分と昆虫…

農薬とは⑱ ~中締め~

農薬とは⑲ ~生産者のブレ幅~

農薬とは⑳ ~化学物質過敏症とは~

農薬とは21 ~消費者からのメール①~

農薬とは22 ~消費者からのメール②~

農薬とは23 ~消費者からのメール③~

農薬とは号外 ~映画『奇跡のリンゴ』の観方~

農薬とは24 ~消費者からのメール④~

農薬とは25 ~消費者からのメール⑤~

農薬とは26 ~消費者からのメール⑥~

農薬とは27 ~まとめ~

農薬とは28 ~このシリーズを書いて~

hideさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス