農薬とは⑫ ~経営における無農薬という付加価値~ | 小松菜農家 hideのブログ

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市場流通と市場外流通の話をしたが

実際付加価値として無農薬が存在する以上

それが正当だろうが、不当だろうが


経営を考えずに


その正体を伝えることは難しい。






無農薬。

(また書いておくけど、現在この表記はしてはならない。

農水によって禁止されました。このシリーズ内では便宜上

そう書いてます)


以下の要因を色々とコントロールすることで

簡単に農薬を使わないで経営する方法は生み出せる。

大体邪魔しているのは



『現状の経営状況、栽培方法を

崩さないで農薬を使わなくする』



という固定観念に縛られることだろう。

これから抜け出せれば割と自由に考えられる。




●作る作物

●出荷、作付け周期

●栽培環境

●経営規模

●目標収入

●卸し先

●諦めw


などなど。




ここで一つ言いたいことは

農薬を使わないで栽培したが経営が成り立たない。




というのはそもそも問題外w話にならんw

無農薬ということで、安全を言いまくり超高付加価値を付けて

売る方法も敢えて最後に紹介するけど、悲しいほどに根拠がないので

俺は嘘をついてまで販売促進したくないからやりません。


嘘がバレたらその経営手法は終わる。



一応、経営と関係ない無農薬も書くと・・・

これは実は誰にでも簡単だ。


収入等関係がないなら、自家消費分は無農薬で誰でも栽培可能。

規模も小さくていいし、見た目や出来も関係ない。無ければスーパーで

食べ物を買えばいい。知識が少々あれば良く出来る。


※農家は農産物を売って生計を立てるので

販売物が無ければ、それを買うというのは手段としてありえないので

家庭菜園と農業はどちらかに優越があるわけではなく

根本的に違うものである。





小松菜で言えば規模を小さくし季節を選ぶだけでいい。

多くの人がプランター程度の広さで達成可能だろう。

そんな小さな規模で農薬なんて金がかかるだけなので使わない方がいい。


播種は秋口辺りにして、冬に収穫すれば結構簡単だ。

昆虫の居ない時期と、菌等の動きが遅い時期に栽培すればいい。

あと、毎日己の目で見られる規模が望ましい。


冬ということで昆虫は動きずらいので大した被害もないし

多くの植物病理菌も大した影響を及ぼさないが、0ではない。

よく観察して状況を把握するのは大切だ。



これで農薬に頼る必要はまったくない。

(とうぜん、無登録の農薬ではない良くわからない資材も使う必要がない)




けどね、農業となると、そう単純な話ではない。

昨日話した流通の話と経営についてを

想像しながら読んでいただけると助かる。


経営について卸し先はかなり重要となる。

この農薬の話においては欠かせないので

市場流通、市場外流通、それぞれの特徴を

もう一度書いておく。


■市場出荷(農協出荷)■


農協や市場にて流通する規格にそって農産物を狙って栽培。

サイズや形によってA品、B品、C品等と分けて、数量をコントロールして

梱包し出荷する。


そもそも、1農産物それぞれに、人間が勝手に作った規格がある絶対性はないが

規格があることで生まれるメリットは多々ある。農家側で不揃いの農産物を

まるで機械製品の様に綺麗に揃える意味は


・流通

・販売

・使用


に非常に有利だ。まぁ買う側も大体同じ形の農産物だと色々メリットが浮かぶだろう。

これに対し、非常に卑屈な意見がかつて市場外流通の逆付加価値?として出たのが

市場に並ぶA品に対して・・・



『形が揃っていて自然ではない』




これだw

マジ、臍で茶がビッグバーンだw

つーか、揃っているのは不揃いのものを生産者が選別しているだけの話だ。

生産者が優秀だと、不揃いの率は低いが全てが完璧に揃うことはない。


その物理的なチマチマチマチマチマチマチマチマw

やっている作業、確かに自然ではない人工的だ。

でも、そういっている人が形が色々だから自然だとして、農家が選別していることを

否定するのははっきりいって頭がおかしいwその付加価値の付け方を世間では



言い訳



というw

消費者が知らないから通じる付加価値である。


選別をサボるな。と俺は思う。 

ましてや出来損ないを選別後のA品よりも

『自然』だと言う理由で優れている風に言うのは異常。

自然と言うか放置だろW



市場出荷の場合、価格の決定権は生産者にはなく

基本的に競売にて決まるので


●全体相場は需要と供給のバランスによって

●個々の値段はその荷物の揃いや出来による



生産者による付加価値など皆無。

生産性、買う側の賞品としての荷造り技術、歩留り辺りが物をいう。



対する

■市場外出荷(契約栽培)■


それぞれ決まった規格のものに定額を付けて流通する形となる。

現状では○○栽培という分け方がメインとなっているが微妙に意味がわからんw

時代時代によって様々な付加価値が付き、末端価格では平均すると

比較的高額な取引となっていたり、販売促進の付加価値がついている。

もちろん正当な付加価値を付けて販売するのは当然だ。

だが、根拠のない付加価値を使う方法はやめるべきだと思う。



個人的に思う農産物の正当な付加価値

栽培した農家、売る八百屋、流通が


実際に食って美味いもの

新鮮なもの

品質のいいもの

商品価値の高いもの


当たり前の話だが

こういうことではないかと思うのだが・・・。


適地適作や地域の中で優秀な農家を知っているか。

野菜の旬を知っているか。流通にしっかり乗せられるか。

消費者側が受け取って嬉しいか等、消費者視点は常に重要だ。


その程度の知識がしっかりしていれば俺は務まると思う。

ただ、農産物1個1個の金額が小さいのでそこに発生するマージンも小さく

大量に流通させること以外、大きな儲けを生み出すことが不可能なため、

仕事として成り立たせるには大量に流通させる必要があり

そんな正当なことをコツコツとやっていられない気持ちはわかるけどね。



でも、嘘は嘘だからw

正当にやれよw


※農薬の使用を守らなかったり、わけのわからない資材を散布している農産物は

根本的に論外で、ここではまるで該当させるべきではない。




農業というのは、職業である

ということだと感じて欲しい。

農薬一つをとっても経営にまったく触れずに

語ることは不可能だと思う。




多くの流通業者が語るのは

農業におけるドラマチックな話ばかりでこういった経営の話は

まず出てこない。だから俺は、結局売りたいだけの付加価値だろ?wと思うわけ。


どんなカッコいいこと言ったって、消費者からお金を頂いて生活してるのが農家です。

自然からの贈り物を届けている聖者ではありませんw

でも、それに近いことを言っている人たちも居る。


まぁイメージだな、イメージw




最後に現状の俺の家の小松菜を市場外流通における

姑息な付加価値を使って経営する極端な1例をあげよう。

いや、もう時代に乗り遅れて不可能かもしれないけどw

今やっている人たちの方法の極端な例がこれだ。


(実際は色々な資材を使ったり、工夫をして物理的に虫が

来ないようにしたり。色々やっているし、その中では尊敬に値する

方法も多々ある。が、結局最終販売口で『安全』を売りにし

マーケットを広げたり保持しようとしている以上、わけがわからんwww)





最初に言ったが、俺はこれをやらなかった。つーか、最近思いついたw

が、実際にはこういうことをやっている人はいる。

市場外流通のすべての人がこういう人ではないのだが

一部にそういう人、更に神がかった根拠のない付加価値をつけ

それを更に際立たせるために、農薬と化学肥料と添加物を死ぬまで

全否定し続ける人は実在する。


きっと今の農薬のリスクが1/10000000000000になっても

同様に叫び続けるだろうw最早アホである。



極端ではあるが、俺の家でそれを

再現するとこうなる。


まず俺の家の生産は


1年中小松菜を栽培。

1年中ほぼ毎日出荷。


である。これが多くの農産物ではちょっと珍しいタイプみたいだ。

葉物ではそう珍しくないと思うが、いや、ちょっとだけ珍しいらしい。



で、年間のうち春、夏は農薬を使用する。

ならば、その季節の栽培をすべてやめてしまえばいい。

まずこれで無農薬は達成できる。



そして、肥料も野菜の出来等を1番に考えず

有機肥料ありきで栽培を目指す。


※有機肥料でも普通に良く出来るけど、追肥的なものに

化成肥料を使えないと自らに制限をするとなると

有機肥料で時間をかけて土を安定させることに取り組む必要がある。

むしろ、今回の例の場合は有機無農薬という言葉だけを

手に入れれば済むことなので、出来に関しては問題ではない。

良く出来るかどうかは有機肥料、化成肥料によるものではなく

生産者の腕だ。


とにかく有機肥料のみで栽培していればOKだ。




すると、有機無農薬JASの認証を取れる。

が、収量は1年のうち農薬散布していた時期に

栽培をしないということで半分となる。


そんな単純ではないが、まぁそうなるとしよう。

これで完成だ。あとは売りまくる。売る販売先を見つける。

または、個人で可能かわからないが、販売先を作る。





この方法は有機JASじゃなくてもいい。

今流行り?の自然栽培でもなんでもいい。

栽培法が正しい。とするなら、こういう方法が可能となる。

だから、俺は反対だ。


何故栽培法が生産物に対する評価の最たるものなのか。



で、仕上げに農薬、化成肥料、その他自分たち以外を

とことん否定しまくるのだw否定した上で、高価格で流通させる。



高価格でも安全を求めて買ってくれる消費者が居るから成り立つ。

(農産物の安全は生産者や流通が保証出来るレベルのものではないのだけど・・・。)


理想とすれば

収量が半分なのだから、倍の値段が付くと成功だ。



で、1年のうちの半分は危険を煽ってればいい。


なんと卑劣な手段w

まぁやらないけどね。

つーか、もうやれないだろうけどね。


※これは極端な例だけど、倍の値段がつかなくとも

1.5倍の値段がついて、取引先が安定すれば3割減の生産でOKとなる。

1年のうち丸2ヵ月程度は何もせずに済んじゃうかもね。

または更に売り上げを伸ばすことも可能かもね。




これに近い手段を使っている人々は実際いる。

ちょっと過激な言い方だけに頭にくる人たちもいるだろうけど


俺の知る有機栽培農家には



有機マーケットに頼った売り方をしていない

優秀な有機栽培農家も居る。


その人は



有機栽培が好きだからやっている。

別に安全を付加価値にしようなんて1gも思ってない。

地方で広大な面積を持っているから、自家堆肥も作れるし

昆虫の害等があっても、全体量が多いし、多品目だから問題ない。

つーか、広大な面積に農薬という資材を使うことで

金がかかるよりは、少々のロスは経営的に有利。



こういう方だ。

凄い合理的。


やはりこの辺りに関して説明するには

経営をある程度知ってもらうしかない。

規模により、価値観は大きく変わる。


上記の優秀な有機農家の方がどんなに優秀でも

同じだけの稼ぎを1/10の規模で同じ方法を取るのは

不可能だということだ。



そんな優秀な経営者曰く



『安全安心で有機農産物を売るのは迷惑』




だってね。まともに市場外流通している人は迷惑がってるんだよ。

どっちからも、根拠のない行き過ぎた付加価値は迷惑。

つーか、消費者にも迷惑だよね。嘘だしねw結局販売促進だしね。


実際その人たちに、安全の根拠を聞いても全然出てこないだろう。

あ、神秘的な妄想は出てくるだろうけどwwwww


それに騙されないように


FOOCOM.NET

Food Watch Japan

『よい農産物』とはどんな農産物か

食品の安全について



この辺りを熟読すると、騙されなくなる。

素人のいう農産物の安全には根拠がない。

思い込みは十分にあるwww



農薬とは① ~はじめに~

農薬とは② ~農薬の概念~

農薬とは③ ~奇跡の外し方~

農薬とは④ ~鍵穴合わせ~

農薬とは⑤ ~農薬の使用有無に関しての安全性~

農薬とは⑥ ~何故農薬を使うのか~

農薬とは⑦ ~具体例~

農薬とは⑧ ~化学物質とは~

農薬とは⑨ ~農産物の流通の歴史①~

農薬とは⑩ ~付加価値~ ← お蔵入りしそうだったw

農薬とは⑪ ~農産物の流通の歴史②~

農薬とは⑫ ~経営における無農薬という付加価値~

農薬とは⑬ ~資材における有機という価値~

農薬とは⑭ ~農薬を使わないで栽培する方法①~
農薬とは⑮ ~農薬を使わないで栽培する方法② by メクレ~

農薬とは⑯ ~農薬を使わないで栽培する方法③ 生物の拮抗~

農薬とは⑰ ~農薬を使わないで栽培する方法④ 肥料分と昆虫…

農薬とは⑱ ~中締め~

農薬とは⑲ ~生産者のブレ幅~

農薬とは⑳ ~化学物質過敏症とは~

農薬とは21 ~消費者からのメール①~

農薬とは22 ~消費者からのメール②~

農薬とは23 ~消費者からのメール③~

農薬とは号外 ~映画『奇跡のリンゴ』の観方~

農薬とは24 ~消費者からのメール④~

農薬とは25 ~消費者からのメール⑤~

農薬とは26 ~消費者からのメール⑥~

農薬とは27 ~まとめ~

農薬とは28 ~このシリーズを書いて~

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