農薬とは④ ~鍵穴合わせ~ | 小松菜農家 hideのブログ

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ども┏o ペコリン




文中で何度か出てきている


選択性。



これについて

過去の農薬と今の農薬の違い

農薬を使う場合のポイント。


選択性の意味を例えを使って説明しマス。

ほんと思うけど、農薬に関して連日説明する・・・

こんな農家いねーよなw




さて


今の農薬は選択性が高く

かつての農薬は選択性が低い



これ何度か書きました。

説明すれば・・・



●選択性が高い → 一部の動物、昆虫にしか影響がない。

●選択性が低い → 多くの動物、昆虫に影響がある。


ピンときませんよね?

なので、例え話で行きましょう。

個人的には今の農薬の使用のポイントは



『鍵穴合わせ』だと思っています。


さぁ、不思議空間へ旅に出よう♪w



ズサーc⌒っ゚Д゚)っ


⊂(´∀`⊂⌒`つ≡≡≡≡≡ズサー・・・




※時空ワープ的なイメージですw





ここはデス。


閉じ込められましたw ← 旅に出るとかいって閉じ込められる設定w


外に出るためには鍵のかかった色の違う扉を開ける必要がありマス。

扉はその空間の温度やタイミングに応じて出現したり消えたりする。





僕らはこの空間から出たいっ!w




昔の農薬の理論では、異空間ごと大砲でぶっ壊しますw

もしくは、扉ごとぶっ壊す。だから、人間にも当たれば害がある。

けど、どんな扉も全て粉々デス♪簡単に出られます。




これが選択性が低い。

どんな扉も選んで開ける必要はなく

大砲で吹っ飛ばせばいい。



こういった時代が長く続いた。

なんでもかんでも大砲をガンガン打ちまくっちゃったから

周りも全部壊れちゃって、結果自分たちも困っちゃった。


この時を問題視したのが、沈黙の春や複合汚染だ。

これらの指摘はとても有意義で、それがなかったら今のこの人類の発展はない。

そして、その指摘・経験を経て、人間は・・・



『大砲でぶっ壊すより、鍵穴を探さないか?』




という風に変わった。

それが今の選択性の高い農薬だ。


青の扉に合う鍵はどんな鍵か

赤の扉に合う鍵はどんな鍵か



次に出現するのは、どんな扉か。




異空間から出るために、扉の発生条件を観察し

データとしてまとめ上げ、その扉を効率よく開けるための

鍵を用意しておく。



これが選択性の高い今の農薬。



気づくと思うけど

これ、昆虫や菌だ。

そして、大砲や鍵農薬



鍵穴に対して、鍵を間違えると開かない。当然だ。

今の農薬も使う種類を間違えると対象の昆虫や菌に

まったく意味をなさない。



これが選択性が高いという意味だ。



よって、過去には昆虫の性質を考えず

全て抹殺すればOK。となっていた。実に楽だw

が、人間にも毒性がしっかり現れる。見事な欠点である。



今は違う。いつ出現するかわからない扉を

早急に合う鍵を探し開ける必要がある。


よって、農薬の1個1個の性能を熟知し

それぞれに対象となる昆虫の生態から何からを

全て把握することが望ましい。



・どうやって越冬するか

・どこに潜むのか

・何℃くらいでどれくらの時間でどういった成長をするのか

・何のどこを食べるのか

・1度にどれくらいの卵を産み付けるのか

・嫌がることは何なのか。




これを把握すると、出現時期が解り対処が速い。

虫とて一つの生命で0からは生まれない。

が、ほっとけば爆発的に増えるのが、体の小さな生命の特徴だ。


捕食される側の小型の生命はその増殖量で生き延びていることが多い。

食物連鎖の三角形を見ればわかるだろう。捕食者が居なければ

数が少なければ普通に増え続ける。




さらに農薬の説明を続けよう。


『ある種の昆虫には効果があるのに

ある種の昆虫にはまったく意味をなさない。』


・・・。


同じ生命なのに、何故こういったことが起こるのか。

同じ生命だけど、全然違うのが多くの生物だからだ。



かつて・・・

『虫が食べるから美味しい野菜』


とかいうわけのわからない農家が居たw

皆さまも1回くらいはそんな話を聞いたことがあるだろう。

虫がついているから安全も一緒。根拠が全然ない。

虫がついていることと、美味しいことと、安全なことには


どう考えても一定の関係は存在しない。



ただ、自分のミス(昆虫が混入したこと)に対して

無理矢理な理論で正当化したかっただけだろう。

俺たち人間の味覚は昆虫の味覚と同じではない。




そう。

味覚では例として不十分ではあるが

人間と他の生命の異なった点に着目して

今の農薬は作られ、登録されている。




『異なった点』について解りやすい例えをあげよう。



●水


これは人間にとって代えがたい物質だ。

が、取り過ぎれば死ぬと何度か書いた。一応事実だが

それ以上に取らなければ、数日などで結構すぐ死ぬ。


では、人間の体が完全に入る水槽に満タンに水を入れて

その中で人間は生きられるか?



当然無理だ。

肺呼吸をしてるから無理だ。

当たり前だろう。数分で窒息死する。


では、同じ生命である魚はどうだろうか。



魚は死なない。当たり前だ。

エラ呼吸だから。



魚を殺さず人間を殺すなら、上記の条件を

作ってやれば、それで魚は一切しなないで人間がすべて死ぬ。



昆虫と人間、違うところは沢山ある。

魚と人間よりも違いは多いだろう。

物理的な大きさから、体のつくりから何から色々違う。



その違いを狙って殺虫している。

だから、人間には非常にリスクが少ないのだ。



昆虫が普通に食うものなら

人間に安全か?w


聞いていて馬鹿らしくなる。

フンコロガシの糞は動物の糞だ。

食ったらかなり体に悪いだろう。




脱皮阻害剤




というものがある。

脱皮させないで、結果殺すものだ。

これ、人間は脱皮しないから、その時点で大きな影響はない。

もちろん成分として大量に摂取すれば人体にも影響が出るハズだ。

効果としては脱皮阻害されるわけではないだろうがw



更に農薬として登録されているので

使用法も倍率も細かくルールが設けられている。





かつて危ない危ないと言われた大砲(パラチオンとか)

それを教訓に鍵穴合わせという手段に出た鍵(現在登録される農薬)



この二つは全然違う。


これを一括りに農薬として

稀に沈黙の春とかを引き合いにだし危険だと騒ぎ立てる。

騒ぎ立てた結果、奇跡のリンゴみたいのが生まれた。


無農薬って安全面においてそんなに価値ありますか?


※無農薬が好きな人は別にそれはそれでいいですが

無農薬ではないが、ルールを守っている野菜に対し

上下関係を付けたり、否定する権利はない。


俺も無農薬いいと思うしね。経営が楽になるから。





沈黙の春の作者であるレイチェル・カーソンも

今の状況を見れば、沈黙するかどうか・・・。

あ、本を出版しないかもしれないから

ある意味本人が沈黙かw





最後に、何度も言うけど

これらを持って、農薬を安全だという肯定の為のものではありません。

ただし、最低でもこれくらいを知った上で判断してください。

無意味に危険だと煽り、無農薬(農薬と登録されたものを使わないこと)に

一喜一憂し、それこそが究極の野菜みたいな風潮は


まともに生産をする農家の農産物の評価を

いい加減なものにします。


別に無農薬が正しいわけではない。

別に無農薬が美味しいわけではない。

別に無農薬が安全なわけではない。



いい農産物とは?


農薬とは① ~はじめに~

農薬とは② ~農薬の概念~

農薬とは③ ~奇跡の外し方~

農薬とは④ ~鍵穴合わせ~

農薬とは⑤ ~農薬の使用有無に関しての安全性~

農薬とは⑥ ~何故農薬を使うのか~

農薬とは⑦ ~具体例~

農薬とは⑧ ~化学物質とは~

農薬とは⑨ ~農産物の流通の歴史①~

農薬とは⑩ ~付加価値~ ← お蔵入りしそうだったw

農薬とは⑪ ~農産物の流通の歴史②~

農薬とは⑫ ~経営における無農薬という付加価値~

農薬とは⑬ ~資材における有機という価値~

農薬とは⑭ ~農薬を使わないで栽培する方法①~
農薬とは⑮ ~農薬を使わないで栽培する方法② by メクレ~

農薬とは⑯ ~農薬を使わないで栽培する方法③ 生物の拮抗~

農薬とは⑰ ~農薬を使わないで栽培する方法④ 肥料分と昆虫…

農薬とは⑱ ~中締め~

農薬とは⑲ ~生産者のブレ幅~

農薬とは⑳ ~化学物質過敏症とは~

農薬とは21 ~消費者からのメール①~

農薬とは22 ~消費者からのメール②~

農薬とは23 ~消費者からのメール③~

農薬とは号外 ~映画『奇跡のリンゴ』の観方~

農薬とは24 ~消費者からのメール④~

農薬とは25 ~消費者からのメール⑤~

農薬とは26 ~消費者からのメール⑥~

農薬とは27 ~まとめ~

農薬とは28 ~このシリーズを書いて~

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