キーシンの2日後はこちら。
@みなとみらいホール
この週はカントロフ、キーシン、タローと一日おきにコンサートに行きました。
本当はもっと間を空けて一つ一つ余韻に浸りたいのだけど、ピアニストの皆さまが何故か同じ時期にいらっしゃるから

私のご褒美ウィークとなりました

しかもキーシンとタローの合間の日にはハイキングにも行くというハードなスケジュール。
キーシンの興奮で殆ど眠れないまま鎌倉ハイキング

途中、初めての銭洗弁財天(お金を洗い清めました)や水みくじ(水に浮かべると字が出てくる)などもあり、ハイキング後は美味しいランチとワイン、その後は海へ。江ノ電にも乗って盛り沢山のとっても楽しい一日でした

山の上からの眺め(鎌倉の街と海)
そして翌日は昼からアレクサンドル・タローのリサイタル(みなとみらいホール)へ。
ラヴェルについて描かれた映画『ボレロ 永遠の旋律』(私も観ました!)にも俳優として出演されていたタローさん。
実物は画面で見るより5倍ぐらいイケオジです

以前発表会で、そしてコンサートでも弾いたマーラーの交響曲第5番アダージェットはタローさんによるピアノ編曲版。
ピアノの特性を活かした華やかなアレンジ。
ラモーのガヴォットと6つのドゥーブルを弾いた時にも、YouTubeでタローさんの演奏をよく聴きました。
端正で美しいラモーのイメージから、バッハもさぞかし美しいだろうと想像してコンサートに伺いました。
コンサート前半のバッハは、ラモーの端正な演奏とはまた違う印象。
天に音楽を捧げているかのように真摯で清らかな演奏で、その姿は神と対話している修道士のよう。
教会(実際にはホールだけれど)の高い天井に向かって金色の糸が紡がれていくように見えました。
弾き姿、舞台への出入りの歩き方や所作、そして演奏…全てが美しく気が遠くなりそう



後半はドビュッシー。
誇張せず自然。
そしてデュカス『魔法使いの弟子』のタロー編曲版。
ダイナミックで楽しい編曲でした。
アンコールに演奏されたエディット・ピアフ『愛の讃歌』のタロー編曲版がまた素晴らしかった

もっと神経質そうに演奏する方かと思っていたけれど、全体を通して"自然体で誠実"という印象。
終演後にロビーで思い掛けずサイン会があり、私も列に並びました

振り返ると長蛇の列。
「貴方が編曲したマーラーのアダージェットを演奏しました。とても美しい編曲ですね。今日の魔法使いの弟子の編曲も素敵でした。」
とお伝えしました。
タローさんは、マーラーのアダージェット…のところで「あぁ〜
」と頷き、「ありがとう」と仰っていました。

タローさんが金色のペンを使用されていたので、その日のトートバッグ(黒地に金のロゴ)に直接サインを頂きました。
普段コンサートにはトートバッグでは行かないのに、この日は何故か「このトートで行く!」と珍しくトートで出掛け、結果的にサインを頂けて素敵なトートになりました



1週間に3回もコンサートに行って、ピアニストの紡ぎ出す響きを浴び、その身体の動きを見たことは、自分の演奏にも影響してその後の感覚が変わりました。
変えようと思わず勝手に変わるの、本当に不思議。。。
来年も素敵な演奏が沢山聴ける年でありますように

それでは皆さまよいお年をお迎えください
